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[コマスポ]駒大、2人少ない慶大に無念のドロー

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[10.2 関東大学1部第16節 慶應義塾大 1-1 駒澤大 江戸川]

 第83回関東大学サッカーリーグ1部は2日、4位・慶大と5位・駒大が対戦し、1-1で引き分けた。

 第15節を終えて駒大、慶大の勝点は共に25。数字的にはほぼ互角な両チームの「天王山」とも言える戦いは、降りしきる雨に包まれて行われた。

 前半の立ち上がりは、慶大の得意とする細かいパスサッカーに翻弄され、押し込まれる時間が続く。前半の半ばあたりからセットプレーでチャンスを演出するが枠には至らず、お互い決定的なチャンスが作れないまま前半が終了する。

 後半に入ると降る雨の勢いが強くなるように、試合も激しさを増した。前半のように押される場面が少なくなり、FWの棗佑喜を中心に攻撃の形が作れるようになった。ここで75分、ついに1人の男がユニフォームに着替えた。背番号「9」を身にまとう男、三島康平だ。チームのエースとして期待を一身に背負うも、前期からの怪我の影響もありここまで得点0。後期もここまで出場できず、長くもがき続けた男がついにピッチに帰ってきた。投入後は、彼の持ち味である打点の高いヘディングが発揮される。

 そして87分三島は、ゴール前で競り合った所でファールを受けてPKを獲得。体を張り泥臭くゴールに向かう彼の最大の長所が相手のPKを誘った。そして自らそのPKを決め今季初得点。試合後「辛い思いをしていたので、ゴールを決められて良かった」と話すその言葉からは得点でき、安堵した様子だった。

 やっと得た先制点で逃げ切りを狙った駒大だったがロスタイム、今度は逆にPKを与えてしまい同点とされる。最後まで勝ち越しを狙うも、得点できず、両者にとって痛い引き分けとなった。

 さらにこの試合、両チーム合わせて3人の退場者が出た。審判の判定で疑問や不満などが残ったのも確か。しかし、「審判に不満が残ったが、これが今の実力と受け止めなければならない」と、この日累積で出場停止の中山に代わって主将を務めた伊藤が話すように、この先、累積で出場停止や怪我人など、様々な問題があるだろう。その中であらゆる状況で臨機応変に対応し、勝ち切ることが上位に食らい付くための本当の強さであることには間違いない。

 この結果は、駒大にとって改めてサッカーの厳しさというものを実感させられた試合だった。

関東1部特集

(文 駒大スポーツ・吉田拓矢)

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