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[コマスポ]“駒大サッカー”を体現! 徹底クロスで4-0快勝

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 第58回全日本大学サッカー選手権は20日、埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で駒澤大学と新潟医療福祉大学(新福大)が対戦し、4‐0で駒大が勝利した。

 これが追い求めてきた駒大サッカーだ。練習を積んできたクロスが冴え渡った。1得点3アシストと大活躍だったMF山崎健太も「狙いとしていたサイド攻撃から得点を奪えたのは良かった」とニンマリ。言葉通り、4得点すべてがサイドからのクロスによって生まれたのだ。

 36分の得点は「経験を積ませたかった」と、秋田浩一監督からスタメンに抜擢されたMF湯澤洋介の速い左クロスをFW山中淳樹が合わせた。一度はGKに弾かれたが、山中が中へ折り返して山崎が押し込んだ。

 66分、79分と山崎、FW三島康平のホットラインで2点を奪う。共通しているのはすべてがサイドからのクロスで生まれたということだ。

 これは、リーグ期間中から秋田監督はじめコーチ陣から盛んにサイドの選手へ出されていた指示だった。2得点を奪った三島も「駒大サッカーを徹底することを意識して試合に臨んだ」と明かしたが、シンプルにサイドに当ててクロスボールから得点を奪う形は、まさに年間を通して追究してきた「駒大サッカー」を体現したものといえる。

 守備面でも「駒大サッカー」が現れた。高い位置からプレスをかけ、縦に入ってきたボールを奪う。試合序盤から圧力をかけ、最後まで新福大の攻撃陣に自由を与えなかった。前後半で、打たれたシュートは6本。エリア内でシュートを打たれたのは3本だけだった。

 しかし、「90分を通して駒大サッカーができなかった」と山崎が言う通り、まだまだムラがあるのも確か。事実、後半開始直後のプレスをかいくぐられたシーンではピンチの時間もあった。

 悪く言えばパスワークが無く、背の高いFWの頭へ蹴って、こぼれ球を拾うだけ、ともいえるだけのサッカーかもしれない。しかし、この形を追求すればするほど奥深いものになるとも言えるだろう。

 メリハリと精度を挙げて成熟させれば、イングランドやデンマークのような、縦に速く、迫力のあるサッカーになる。駒大の選手たちは4年間でその答えを見つけているのかもしれない。

 次戦23日の準々決勝は関西王者の関西学院大戦。「駒大サッカー」の方向性がはっきりしてきた今、これが強豪にも通用するのか、やってきたことに間違いがないのか。4年間で導き出した答えを明らかにするときである。

〈写真〉1得点3アシストと全得点に絡む活躍を見せた山崎

以下、試合後のコメント

●秋田浩一監督
「(今日は)4点取ったが、久々にたくさん点を取って、ディフェンスもゼロで抑えられたので良かった。(久々のインカレだが)今日のように勝てて、選手にも自信になったと思う。でもまだチャンピオンを狙えるチームではないので、1戦1戦やっていきたい」

●中山友規主将(政4)
「もっとできた。でも4点取って勝ててよかった。(試合前の気持ち)気持ちが入っていて、初戦としてはまあまあだった(相手チームについて)情報が少なかったが、どんなチームであっても駒大サッカーをするだけ。(次節に向けて)関学はパスを回すので1点を取って、守って勝ちたい」

(文 駒大スポーツ・近藤信太郎)
(写真 駒大スポーツ・白瀬忠意)

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