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[大学・デンソーカップチャレンジ]関西A・B対決はロスタイム4分に明暗分かれる

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第24回デンソーカップチャレンジサッカー西都市大会(3月5日~7日)
[3.7 デンソーカップチャレンジ3位・4位決定戦 関西A 3-4 関西B]

 大学サッカーの地域選抜チーム対抗戦、デンソーカップチャレンジサッカー西都市大会3位・4位決定戦は関西大学選抜Bが4-3で関西学生選抜Aを破った。

 関西A・B対決となった3位・4位決定戦は、お互いよく知る相手どうしの対戦とあって派手なゴールラッシュの接戦となった。
 ゴールショーの口火を切ったのは関西A。21分に、この大会初出場となるFW村井匠(関西学院大3年=作陽高)が持ち込んでPKをゲットすると、これを自らが決めて1-0に。だが、その1分後にはすかさず関西BのFW四ヶ浦寛康(大阪学院大2年=今日と橘高)がゴール前でこぼれ球を押し込んで同点とする。同点となったあとは、双方攻めつつも決定機を欠く展開で1-1のまま前半を終えた。

 後半に入ると、関西Aは選手4人を一気に交代し優勢にゲームを進めるが、前半の序盤がそうであったように、決定的なシーンをなかなか作れない。得点力には定評のあるFW金園英学(関西大3年=立正大淞南高)がたびたびシュートを放つも、ポストに阻まれゴールならず。逆に押され気味だった関西Bが12分、FW棚橋雄介(阪南大3年=東福岡高)のゴールで逆転に成功する。追う立場となった関西Aは金園、MF阿部浩之(関西学院大2年=大阪桐蔭高)、MF井上翔太(阪南大2年=東福岡高)らを中心とした猛攻で関西Bのゴールに迫り、ついに22分、金園が強引に持ち込んで同点に追いついた。

 しかし、前がかりとなっていた関西Aの隙をつくように、関西Bがその2分後には再びリード。この得点で完全に勢いにのった思われた関西Bだったが、終了間際のわずかなミスから金園にゴールを奪われ3-3に。またもや同点とされてしまう。

 だが関西Bはロスタイムに入ってもチャンスを狙って穿ち続け、ロスタイム4分過ぎにMF西口大輔(関西大3年=初芝橋本高)の突破からCKをゲット。MF梶川諒太(関西学院大2年=関西学院高)のボールにDFの岩本知幸(阪南大2年=東海学園高)が頭で合わせ、劇的なゴールで本日三度目のリードを奪う。ゴール直後に審判の笛が鳴り、双方意地と粘り強さを見せた雨中の熱戦に終止符がうたれた。

 試合後、関西Bの廣田景一監督(神戸国際大)は「彼らが生き生きとプレーをしていたので、後半は特に指示を出さず彼ら自身にまかせた。(今日の試合では)選手たちが黙々と、チームのために自分が次にすべきことを実行していた」と、結果のみならずチームの成長に目を細めた。一方、関西Aの島岡健太監督(関西大)は、「得点や失点の次に、何をすべきかということを考えながらプレーする幅が少なかった。個々のこだわりとチームとしてこだわっている部分をどう表現するかの部分でモノ足りなさを感じた」(島岡健太監督)とコメント。選抜チームという“寄せ集め”チームながら、チームに対するわずかな意識の差が、ロスタイム4分の勝敗を分ける結果となった。

(取材・文 飯嶋玲子)

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