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名門復活目指す日体大、國大に初勝ち点献上(日本体育大vs國學院大)

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[5.8 関東大学2部第6節 日本体育大 0-0 國學院大 夢の島]

 第84回関東大学サッカーリーグは8日、2部6試合を行い、東京・夢の島競技場の第1試合では4位の日本体育大が今季初昇格した國學院大と対戦。0-0で引き分けた。

 1976年に全日本大学選手権を制しているほか、総理大臣杯全日本大学トーナメントも2度制した実績を持つ日本体育大。その後東京都リーグに降格する低迷を乗り越えてきた古豪は今年「1部復帰」を誓って上位につけている。だが、この日は開幕5連敗中の國學院大に関東リーグ初勝ち点を献上してしまった。
 
 右MF池亀翔(4年=東京高)とストッパーの渡部賢(4年=矢板中央高)の2人を出場停止で欠く日体大はMF登録の松田圭右主将(4年=八千代高)を3バックの中央に配置。右ウイングバックにU-19日本代表の田中優毅(2年=四日市中央工高)、3ボランチの左サイドに1年生MF田中豪紀(三菱養和SCユース)を配置する布陣で試合に臨んだ。

 だが、球際での激しい守備からセカンドボールも拾う國大の前になかなかリズムをつかむことができない。そしてサイド攻撃から國大FW岩瀬友亮(3年=國學院高)に決定的なヘディングシュートを放たれたほか、MF青木祐京(3年=川崎F U-18)の左足FKにゴールを脅かされた。日体大は左の小柳達司(3年=専大松戸高)と右の田中優の両ワイドの突破力を活かしてゴールへと迫るが、33分にFW米田直人(3年=F東京U-18)のラストパスに走りこんだ田中優のシュートはGKに阻まれ、38分に右サイドからつないでMF新井純平(2年=つくば開成高)が放ったシュートも枠を捉えることができなかった。

 後半も4バックへのシステム変更から右SBへポジションを移した田中優と小柳のサイドアタックや、DFの背後を狙う攻撃でゴールを狙う日体大だったが、全体的にミスが多く、攻撃のスピードも上げることができない。相手の好守もあって得点を奪えないまま迎えた後半ロスタイムには左サイドのフィードから米田が右足を振りぬくが、これも初の勝ち点1奪取へ集中力を乱さない國大の厚い壁に跳ね返された。

 田中優は「負けられない試合ということでみんな硬かった。シュートを決めきれない、攻撃をやりきって終わることのできないという課題が出てしまった」と残念がった。ただ、昨年後期にリーグ6連勝を記録したことで自信を得て、年代別代表の常連・田中優ら戦力も揃う今年、体力・運動量を武器とするチームには1部復帰への機運が高まっている。田中優も「(1部復帰を争う専修大や東京学芸大なども)負ける相手ではない」と言い切るだけに、今後の戦いで勝ち点を積み重ね、昇格争い突破を目指す。

<写真>日本体育大は10番・米田(左)らがゴールを目指すがスコアレスドローに
(取材・文 吉田太郎)

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