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[スポ東]東洋大、リーグ1の堅守で前期を4位で折り返す!

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[6.19 関東大学2部第11節 東洋大 1-0 東京農業大 尚美大G]

 第84回関東大学サッカーリーグ戦 2部リーグ(前期)の第11節、東洋大-東農大戦が19日、尚美学園大学グラウンドにて行われた。リーグ戦5位で前期の最終節を迎えることになった東洋大の相手は、今節9位の東農大。後期にむけての大事な一戦で、1対0の勝利を勝ち取った。この勝利で順位を4位に上げ、十分1部昇格を狙える位置で前期を終えた。


東洋大1-0(前半1-0)東農大
<得点者>
[洋]馬渡和彰(35分)

<出場メンバー>

▽GK
松下理貴(2年=柏U-18)
▽DF
若狭大志(3年=浦和学院高)
新里彰平(4年=八千代高)
石津遼太郎(3年=大宮ユース)
▽MF
年森勝哉(1年=F東京U-18)
81分→MF三宅亮輔(3年=大宮ユース)
中里壮太(3年=大宮ユース)
馬渡和彰(1年=市立船橋高)
67分→DF久保田大智(2年=F東京U-18)
勝野洸平(3年=大宮ユース)
岡田将知(3年=武南高)
田原春樹(4年=市立船橋)
70分→FW三田尚央(1年=F東京U-18)
▽FW
高橋佑輔(3年=八千代)


 互いにチャンスを作り出す中、前半14分、左サイドから中へのクロスにMF田原春がヘディングで飛び込むが、タイミングが合わない。続く前半25分、左サイドからMF岡田が中央のMF勝野にパスを通し、そのままシュートまでつなげるが、枠外に終わる。

 一方守備では、右サイドを中心に崩される傾向が目立ったが、DF新里率いるゾーンディフェンスで食い止める。前半も中盤に差し掛かると猛暑に見舞われたためか、両選手たちの表情にも早々に疲れが見え始めた。

 試合が動いたのは、前半35分だった。右サイドでMF馬渡がボールを持ち、中央にボールを入れるかと思いきやそのまま相手DFをかわし、強引に自分から中に入っていった。意表を突いたこのプレーには、相手DF陣も対応できず、相手GKも慌てて前に飛び出すが、馬渡の冷静なインサイドで放ったシュートは、相手ゴールの左隅に突き刺さった。前半途中、監督から檄を飛ばされた馬渡だったが、名誉を挽回できた。

 迎えた後半始め、右サイドからFW高橋の強烈なシュートはキーパー正面に終わる惜しい結果に。このまま波に乗りたいところだったが、その後は選手間のパスがつなげられず、押され気味になる苦しい展開が続く。

 特に、相手のカウンターに悩ませられたが、中盤の岡田の絶妙なスライディングや途中交代のMF三宅のブロックが相手のチャンスをことごとく阻止する。終盤には、自陣のゴール前でのボールの取り合いが続き、続けざまにシュートを許してしまうが、何とか振り切る形となり、1対0で試合は終了。前期リーグトップを誇る守備陣が最後まで光る試合内容となった。

 勝ち点3は獲得できたものの、選手たちの運動量に課題が残る結果になってしまった。しかし、当初の目標であった2部リーグ残留は勿論、1部昇格、リーグ優勝は十分に狙える位置につけている。

 この好成績の要因はリーグ最小失点(4失点)の守備陣のおかげ、と言っても過言ではない。守備陣の強化や新戦力も、前期リーグ4位で終えられた結果を見れば、成果を出し始めているといえる。後期リーグ開始までの2カ月間で、どこまで進化するかに期待がかかる。

<写真>決勝ゴールを決めた馬渡

以下、試合後のコメント

●西脇徹也監督
―今日の試合を振り返って。
「後半途中から選手の足が止まってしまっていた。前半を終えて1対0だったので、このままの流れでいいと思っていた。前半、もう少し相手SBの裏を正確に狙えればチャンスはあったはずだ。暑い中、ラストで足止まりがあったが、全体で守れていたと思う。失点が少なかったのは後期につながる長所だと思う」

―攻撃陣について。
「調子が悪いわけではない。ボールは動かせているので、あとは精度を上げる必要がある」

―守備陣について。
「ある程度のプレッシャーに対してもゾーンディフェンスでしっかり守れていた。チーム全体で統一された意識の中で守備ができている。当初は、残留が目安だったが、一歩前進した。昇格を視野に入れながら、後期で、逆転できるチャンスはある」

―得点した馬渡について。
「スピードはあるが、守りの面やメンタリティはまだまだ。今日は、得点を決められたが、それ以外はいまひとつ。まだまだ色々な可能性を秘めているので、しっかり伸ばしていきたい」

―昨年と今年の違いは。
「一人一人の意識もそうだが、上級生の環境作りがしっかりしている」

―後期に向けて。
「残留はもちろんのこと、みんなの目標や夢を達成できるように夏合宿を含め二カ月間、モチベーションを保ってやっていきたい」

●新里彰平(4年=八千代高)ゲームキャプテン
―今日の試合を振り返って。
「(前期の)最終戦だったので、勝てて良かった。でも右サイドを崩されたりして、内容的にはボールをつなぐことができなかった。立ち上がりの入りが悪いので、もう少し良くなるようにしたい。今日は暑くて、選手との距離が間延びしてしまった。こういう暑さでもハードワークできるようにしないといけない」

―前期を振り返って。
「負けは1つだが、勝てるのに引き分けてしまった試合がいくつかあった。後期ではそういう試合を勝てるようにしたい。でも無失点での引き分けだし、全体として失点を抑えられたのは良かった」

―後期の目標について。
「残留が目標だったが、今の順位が上なので、昇格を狙っていきたい。最後が決めきれなかったりして得点が少ないので、もっと得点を増やしたい。守備はこのまま、失点を少なくすることを心がけてやっていきたい」

●田原春樹(4年=市立船橋)

「前半は守備がよくなかった。相手の裏が弱いことは分かっていたので狙いたかったが、自分たちのサッカーができなかった。プレッシャーがあまり相手にかかってなかったので、フリーにさせる場面もあった。自分たちの気持ちが守りに傾いたことと、向こうの「勝ちたい」という気持ちが強かったので、ボールをキープされる時間も長かった」

―前期を振り返って。
「個人的にはけがもあって、点が取れていないことが悔しい。夏の合宿を耐えれば、さらなるハードワークができる。昇格を狙えるなら、狙っていきたい」

●岡田将知(3年=武南高)
「今日の試合はきつかったから疲れた。守備で疲れてしまって、自分たちの形が作れなかった。試合を通して攻撃があまりできなかった。自分も今日は守備に徹した」

―前期を振り返って。
「去年よりいい形で前期を終えられた。中断期間も練習をがんばって、後期に臨みたい」

●馬渡和彰(1年=市立船橋高)
「点は取れたが、その他のプレーは最悪だったと思う。特に守備に関しては、前半に自分の所から崩されて、チームに迷惑をかけることになってしまった。監督の喝で、気持ちを切り替えるきっかけになった。そのあとに、点を獲れたことは、本当に良かった。後半は、自陣とエリアの3分の1を守ることに徹した。今日は、暑さのせいで運動量が落ちたので、後期に向け、もっと走れるようにしたい。また、安定して出場できること、点に絡むこと、守備力を改善することを後期までの課題として、臨んでいきたい」

(文 スポーツ東洋・松尾尊弘)
(写真 同・菅野滋之)

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