beacon

[総理大臣杯]仙台特別指定選手の奥埜ハット!仙台大が関西王者撃破(同志社大vs仙台大)

このエントリーをはてなブックマークに追加

[7.4 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント1回戦 同志社大 2-3 仙台大 西京極]

 第34回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントが4日に開幕し、京都・西京極総合運動公園陸上競技場会場の第2試合では、仙台大(東北)が3-2で関西王者の同志社大を下し、準々決勝へ駒を進めた。

 仙台大は、ベガルタ仙台特別指定選手でエースストライカーのFW奥埜博亮(3年=仙台ユース)が3得点の大活躍。一進一退の前半に2点のリードを奪うと、後半6分には奥埜がくさびのパスを入れてポストプレーでFW佐藤世弥(3年=秋田商高)が落とした球をもらい直すと、右足から弾丸シュートを突き刺してハットトリックを達成した。

 しかし、内容自体はワンサイドではなかった。同大は10分にFW辻智人(3年=神戸ユース)がダイビングヘッドで放ったシュートがゴールバーを直撃し、ボールはゴールライン上をさまよったがノーゴールの判定になるなど運に恵まれなかったが、チャンスは作り出していた。3点を追う立場に追い込まれると、4-4-2の布陣をワンボランチの3-5-2に切り替え、ウイングを高く上げてオフェンス6枚で怒涛の反撃を展開した。左からはMF東矢尚仁(3年=国見高)とウイングに入ったDF林佳祐(4年=神戸ユース)がドリブルで何度も切り崩し、ボランチから右ウイングへ位置を移したMF荒堀謙次(4年=野洲高)はミサイルのように大きくて速い弾道のサイドチェンジを繰り出した。

 14分に右コーナーキックからDF川野晃生(4年=國學院久我山高)がヘディングシュートを決め、35分には荒堀が右サイドをドリブルで突破し豪快なシュートをたたき込んで1点差。36分には長身DF小堀誠也(4年=清水東高)を前線に投入してパワープレーを展開した。仙台大は途中出場の長身FW引地敏生(3年=利府高)をターゲットとしてボールを預けようとしたが、競り合いの度にファウルの判定を受けてボールを失い苦しんだ。

 後半30分過ぎからは同大が一方的に押し込む展開となり、奇跡の同点弾が生まれてもおかしくない気配が漂ったが、仙台大が何とか逃げ切りに成功した。今春から現場で指揮を執っている仙台大の瀬川誠コーチは「奥埜はうちのエース。今日は3点も取ってくれたし完ぺき。あとは、もう少し前を向いた状態でパスを受けられるようにして、彼の負担が減らせるようにしたい」と、エースの奮闘を称えつつ、チーム力の向上を課題に挙げた。仙台大は6日の準々決勝で慶應義塾大(関東3)と対戦する。

(取材・文 平野貴也)

総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント特設ページ

TOP