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[MOM94]中京大GK石川湧也(2年)_PK3本止めた中京大守護神

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.6 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント準々決勝 中京大 1-1(PK3-2) 福岡大 長居第2]

  FW永井謙佑(福岡大4年=九州国際大付高、ヴィッセル神戸特別指定選手)擁する福岡大をPK戦で下した後、「大学入ってから5試合くらいPK戦をやってきて。全部の試合で1本ずつは必ず止めています」と頼もしく話したのは、中京大GK石川湧也(2年=前橋育英高)だ。

 90分間の試合の中で、「永井には2点くらいは決められると思っていた」と西ヶ谷隆之監督は話したが、ゲームに入るとDF陣とともにゴール前をしっかりと固め、失点を最小限に食い止めた。そして、1-1で突入したPK戦の末、3人のキッカーを止め、3-2で勝利を挙げた。
 この日は、西ヶ谷監督が「ゲーム中ひどくて、最後に主役を持っていくとは」と話したように、90分間と延長戦の20分では、安易な飛び出しやミスが目立った。しかし、今回の勝利は石川のセーブなしには成し得なかった。1人目、2人目をしっかりと止めると、最後は永井のコースも確実に読んでいた。「PKはとにかく動かないこと」と力強く話す。
 
 石川はまだ2年生。今回の総理大臣杯・東海地区の予選では、二度のPK戦を経験。いずれもセーブし、チームを勝利に導いてきた。実績は折り紙つきだ。そして今回、全国の大舞台でも3本のPKを止める活躍。フィールドプレーヤーの奮闘に、ファインセーブを連発した。「なんとか延長戦を耐えれば、石川がいる」そう思えることは、フィールドプレーヤーにとって、何よりも頼もしいに違いない。試合直後には、選手たちから「今日のMOMは絶対石川!」という声が挙がっていた。

 次は準決勝。相手は前年度インカレ王者・明治大を倒した国士舘大だ。PK戦に絶大な信頼のおける守護神が、中京大にはついている。トーナメントを戦い抜く大会において、これほど心強いことはない。

(取材・文 片岡涼)

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