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W杯逃したウクライナ代表ジンチェンコ「みんな全てを出し切ってくれた」

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ピッチにしゃがみ込むMFオレクサンドル・ジンチェンコ

 カタールW杯欧州予選のプレーオフ決勝が5日に行われ、ウクライナ代表は敵地でウェールズ代表に0-1で惜敗した。2006年以来2度目の本大会出場は叶わず、勝者のウェールズが64年ぶり2回目の出場権を獲得。試合後のウクライナMFオレクサンドル・ジンチェンコのコメントをイギリス『ミラー』が伝えている。

 ウクライナはロシアの軍事侵攻によって今月1日に延期されたプレーオフ準決勝でスコットランド代表のホームに乗り込み、3-1で勝利。アウェー連戦となるウェールズ戦で勝利を収めれば4大会ぶり2度目のW杯出場だったが、前半34分にFWガレス・ベイルのFKからMFアンドリー・ヤルモレンコのオウンゴールで先制を許すと、攻勢も実らずに無得点でタイムアップを迎えた。

 W杯出場で国民に希望を与えたいと語っていたジンチェンコは『スカイ・スポーツ』のインタビューに応じ、「まず最初に、ここまでのサポートに多大な感謝を述べたい」と周囲に向けてメッセージ。「ウェールズのキーパーは信じられないようなプレーをしていた。彼は間違いなくマン・オブ・ザ・マッチで、すごすぎるセーブを見せた」と相手を称え、激闘の90分間を振り返っている。

「全体的には、負けるに値しない試合だったと思う。ギリギリの試合だったし、とてもタフだった。子供の頃は、大人になって一度戦ったら、もう二度と戦えないと思っていた。負けたら終わりだと思っていたんだ。でも実際のところ、人生では続けていくことが必要で、チームとしてやっていくことが大事になる。W杯でウェールズが活躍することを祈っている。長い間、彼らは(W杯本戦に)出場していなかった。僕が言えるのはそれだけだ」

「前にも言ったように、サッカーは感情を揺さぶる。ファンに素晴らしい感情と感動を与えることができれば、それは僕らにとって完璧なこと。僕らの仕事は終わったんだ」

「残念ながら、今日は自分たちが望んでいた結果を得ることはできなかった。 ファンの皆さんには申し訳なく思っている。 多くのファンが今日ここに来てくれたが、スタジアムに来ることができなかったファンも多くいた。来れたのは2000人ぐらいだろう」

「他の選手たちを責めることはできないし、みんなピッチ上で全てを出し切ってくれた。 でもそれがサッカーだ。こういうこともある」

 以前、涙ながらに戦争終結を訴えていたジンチェンコは、続けて「今日はウクライナだが、明日はロシアの侵略があなたの国に及ぶかもしれない。戦争を完全に止める必要がある」と改めて語った。

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