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富山U-18のU-17日本代表候補CB小川遼也は“2人分守る”“アイツがいたらやられないと思われる”ようなDFへ

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カターレ富山U-18のU-17日本代表候補CB小川遼也は最終ラインで堂々の動き

[10.2 高円宮杯プリンスリーグ北信越第17節 富山一高 1-1 富山U-18 富山一高G]

 富山期待のCBは「アイツがいたら、やられねー」くらいの存在になる。カターレ富山U-18はU-17日本代表候補CB小川遼也(2年=カターレ富山U-15出身)が最終ラインの中央で存在感。堂々の動き空中戦、地上戦で富山一高の攻撃を跳ね返し、先制アシストも記録した。

 自分の特長について、「ヘディングと、声出すところと、対人」と語るCBはトップチームへの練習参加を経て、よりヘディングの強さを向上させている。普段から練習場に吊るしてあるボールで居残りのヘディング練習。トップチームでもその武器は通用したと考えている。

 一方で競り負けることもあり、「トップの(石崎信弘)監督にジャンピングヘッドの姿勢が悪いと指摘されて、そこからもっと磨きをかけないといけないと思いました」。ヘディング時の動画を撮影し、跳ぶ高さや時間、体重の乗せ方、パンチの強さを改善。この日は「負けたくない」という武器で相手を圧倒し続けていた。

 だが、終盤は相手のパワフルな攻撃の前に押し込まれ、自分もバタバタしてしまったと感じている。退場者を出した中、“2人分守ってやる”という気持ちがあったというが、「そこでまだできていないところがあったし、まだまだ全然ですね」。チームは45+2分にPKを献上し、引き分けに持ち込まれた。

「チームを勝たせるCBになりたいと思うし、プリンスでも2点しか取っていないので、もっと点取れるようになりたいと思いますし、チームを勝たせるというところにフォーカスしていかないといけない。『アイツいたらやられねーよ』というくらいにならないと。代表行った後とか、トップ行った後とか、チームを勝たせる声のところはずっと意識していて、声でチームって変わると思うので、そこは引っ張っていけるようになりたい」

 その小川について、富山のレジェンドの一人でもある朝日大輔監督は「ヘッドは良い音させていますね」。一方で「攻撃の判断はまだまだ。ボール持った時は一個遅い。まだまだ相手を見てということができないので、できるようになってくれば」と課題を指摘する。

 ジュニアチームからカターレ一筋のDFは課題を一つ一つクリアし、富山のトップチームを勝たせる選手へ。同じ高校2年生の札幌U-18CB西野奨太が“飛び級”でトップチーム昇格を決めたことも刺激になっている。

「プロの世界って小さい、小さいところの差、最後一歩足を出すかどうかとか、声出せるかとか、苦しい時に走れるかとか、そういうところかなと思うので、自分は上手い選手というわけじゃないので、そういうところで価値を高められるようにしていきたい」。年代別日本代表に定着し、同世代の才能たちとの競争を続けることも目標。的確に自己分析し、成長への意欲を語っていたDFは努力を続けて目標とする姿へ近づく。

(取材・文 吉田太郎)
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