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[デンチャレ]様々な重圧と戦うFW福田師王はU-21代表大岩監督の助言、 バイエルン練習参加も成長の糧に

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日本高校選抜FW福田師王(神村学園高2年)は悔しい敗戦も今後の糧に

[3.11 デンチャレGL第3節 U-20全日本大学選抜 2-0 日本高校選抜 Jヴィレッジ]

 プレッシャーを乗り越え、常に活躍する、ゴールを決めるストライカーになる。日本高校選抜FW福田師王(神村学園高2年)は前半31分、MF山市秀翔(桐光学園高3年→早稲田大)のスルーパスに反応。絶妙な抜け出しでゴールへ迫ったが、シュートを打ち切る前にクリアされてしまう。

 この日は押し込まれる展開の中で攻撃の起点になることができず。1チャンスを狙い続けたものの、無得点のまま後半41分に途中交代となった。初戦はオーバーヘッドシュートを試みたり、インターセプトからロングシュートを狙うシーンもあったが、U-20全日本大学選抜DF陣の前にシュートゼロ。「もっとオフのところで駆け引きしなければいけない。次のことも考えて、しっかり相手を見れるようにしなければいけない」と改善することを誓っていた。

 腰と足首に怪我を抱える福田だが、年末の選手権後は新人戦や年代別日本代表と高校選抜の活動が続き、十分な休養を取ることが出来ていない。前日の関東選抜B戦は欠場。先発復帰したこの日は再びゴールを目指したが、思うようなプレーができていないこともあって悔しさを募らせていた。

 先月末から開催されたU-19日本代表候補合宿では、Jリーガーたちと活動。日常からプロの世界で揉まれている彼らとの差が開くことへの危機感を口にしていた。U-19日本代表候補合宿では最終日の練習試合で大学生から同点ゴールを決め、ヤングサッカーフェスティバルでは静岡県ユース相手に2ゴール。「(多くの期待など)色々なプレッシャーがあるんですけれどもその中でももっと点にこだわっていきたいです」と語る福田は一つ一つのプレッシャーに打ち勝ってきているが、求めるレベルはもっと上にある。

 今回のデンソーカップチャレンジには、U-21日本代表の大岩剛監督が視察のために来場。昨年、U-18日本代表候補合宿で指導を受けている福田は、前日に大岩監督からメッセージを受けて発奮していた。

「色々レベルの高い話を聞けてもっと頑張らないと、と刺激を受けました。収めるところやプレースピードの速さを上げていかないと。『このレベルでできるのは当たり前にしろ』と言われました」

 福田にとって大岩監督は、「自分は大岩監督好きなので、監督の下でしっかりプレーしたいです。熱血で選手の気持ちも分かってくれて、その中で自分の動き出しとかしっかりと教えてくれて。(大岩監督の指導によって)本当に成長できたと思います」という存在だ。

 現役時代にDFとして活躍した大岩監督から常に相手と駆け引きをして嫌なポジションを取ることを教わり、改善しながら成長に繋げてきた。その指揮官の期待に応えられるように、コンディションを整えながらよりレベルアップすること、格上の相手でも「当たり前にできる」ようになることを目指す。

 福田は今月17日からドイツへ渡り、名門・バイエルンへ練習参加。どのカテゴリーで練習するかは未定のようだが、本人は「強くなれる。自分、得点能力が武器なので、たくさん点を決めてアピールしたい」と意気込んでいる。英語が堪能で、ドイツ語も少し理解するCBチェイス・アンリ(尚志高)と一緒に語学勉強中。小学生時代に「レアルのキャンプ行ったらたまたま受かってスペインに」行って以来という海外での学びもさらなる進化の糧とする。

(取材・文 吉田太郎)
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