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エースの責任感高まる2年生、市立船橋FW郡司璃来が1G1A!インハイの目標は兄の「5点以上」

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前半24分、市立船橋高FW郡司璃来が先制ゴール

[6.26 高円宮杯プレミアリーグEAST第10節 市立船橋高 2-1 大宮U18 高円宮記念JFA夢フィールド Aピッチ]

 エースとしての責任感について、「(以前と)全然違いますね。変わりましたね」という。10番FW郡司璃来(2年=JSC CHIBA出身)が、ファインゴールの先制点を含む1得点1アシストの活躍。市立船橋高を白星へと導いた。

 まずは前半24分、右サイドでSB佐藤凛音(2年)からの縦パスを引き出すと、大きな切り返し。DFの寄せが甘いことを確認してから先は、普段のトレーニングでどれだけ蹴り込み、技術を身に着けてきたかの勝負だった。ゴールを見ることなくPA角方向へボールを持ち出し、そのまま左足を一閃。コントロールされた一撃がファーサイドのゴールネットに突き刺さった。

「ターンした時に相手が全然寄せていなかったので、自分的にゴールを全く見ていなくて、PAの角っちょを見ていて、その位置でゴールがどこにあるか判断して狙って良いところに行った感じですね」。まさに感覚で放ったシュート、そしてゴールだった。

 会心のゴールを跳躍からのガッツポーズで喜んだ。前節のFC東京U-18戦では、序盤に相手のミスを奪ってCBをかわしてGKとの1対1へ持ち込みながらもシュートミス。ここでリードできなかったチームは、好内容のゲームを演じながらも0-1で敗戦。波多秀吾監督は「きょうに関しては得点のところは自分自身で意識していたと思います」と分析する。「めっちゃ反省しました」という郡司は、1対1の練習も重ねてこの日を迎え、形は違えど見事な先制点を叩き出した。

 さらに後半10分には、FW丸山侑吾(3年)の決勝点をアシストした。左サイドに位置していた郡司は、丸山からボールを受けると絶妙な1タッチパスでリターン。PAへ抜け出した丸山がゴールへ押し込んだ。

「もらった時に自分でドリブルで行こうと思ったんですけれども、マルからもらって、マルが走っていたので そこはマルに決めさせてあげようと思って出してちょうど良いところに行ったので良かった」

 この日は、大宮U18のU-18代表候補CB小澤晴樹(3年)、U-17代表CB市原吏音(2年)との戦い。前線でボールを収め、セカンドボールを回収する部分でも健闘した。「市船のFWはセカンドボール取るとかの意識があるので、どんだけ疲れていてもそれをやらないと使ってもらえないと思うので、そこを意識してやっています」。また、相手のカウンターに対応する形で自陣深くまで戻っての守備も。責任感を持って戦い続けて勝利に貢献した。

 シーズン開幕当初と現在とでは、責任感が変わったのだという。チームがなかなか結果の出ない中、「自分も全然決めれていなくて……」。それでも、結果を求めて臨んだインターハイ予選4試合で4得点。ここから課題をより改善してゴール数を増やし、チームを勝たせる意気込みだ。

「(監督の)波多さんから、シュートのセンスはあるからどんどん打てと言われるのと、ゴール前で焦っちゃうから落ち着きが無いので、そこが改善点だと思います」。波多監督もコンスタントな活躍を期待。本人は今後のプレミアリーグで「自分がしっかり点を獲って」、1か月後のインターハイで量産する考えだ。

「インターハイは兄が1年の時に出ていて5得点と結構決めていたので、負けていられないという気持ちが結構高いのです。自分が5点以上決めて、チームを勝たせられたら良い」。兄・FW郡司篤也(房総ローヴァーズ木更津FC)は市立船橋1年時の16年インターハイで5得点。市立船橋にとって9回目の全国優勝に大きく貢献している。今年、2年生エースとして責任感を高める郡司は、兄以上の得点数を叩き出し、優勝回数を10回にする。


(取材・文 吉田太郎)
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