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「尊敬」するコーチの助言も力に。市立船橋左SB北川礁はプレーの幅広げ、コンスタントに活躍中

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安定感高いプレーを続ける市立船橋高左SB北川礁

[6.26 高円宮杯プレミアリーグEAST第10節 市立船橋高 2-1 大宮U18 高円宮記念JFA夢フィールド Aピッチ]

 シーズン開幕時の登録はFW。市立船橋高(千葉)の北川礁(3年=東急SレイエスFC出身)は今季、この日も務めた左SBや3バックの左でプレー、インターハイ予選ではボランチとして優勝に貢献した。武器はその万能性と左足キックの精度。加えて、試合を重ねながら守備の感覚を掴み、レベルアップしている。

 この日の前半は大宮U18の攻めどころとなっていたMF種田陽(2年)を味方との連係で封じ、ボールを運ぶドリブルや縦パスで攻撃の起点に。後半はポジション変更した種田とのマッチアップはなくなったが、集中力を切らさずに守り、個でボールを奪い取っていた。

 市立船橋は球際、切り替え、運動量が三原則。「そこが全て。あとは個でどれだけ守れるか、どれだけ攻めれるか」と北川はいう。味方のサポートに頼るのではなく、個を強化。その成果が好プレーを継続させ、波多秀吾監督の「ここのところ、コンスタントにプレーが安定している」という評価にも繋がっている。

 プレースキッカーも北川の役割。この日はサインプレーで中に入り、フィニッシャー役を務めるシーンもあった。市立船橋のセットプレーは、FC東京、柏、千葉などで活躍し、一昨年現役引退したばかりの増嶋竜也コーチが担当。インターハイ予選決勝、準決勝やプレミアリーグでもアシストを記録している北川にとって、「アイディア性は、増嶋さんは本当に素晴らしくて、尊敬している」という存在だ。

「『ここに蹴れ』というよりも『ここに蹴らないと入んないよ』と言われたので、自分の中では自分がそこに蹴らないと入らないと思っている」と北川。当初はどこか半信半疑の部分もあったようだが、こだわって実践していくうちに結果が出て、「選手の取り組む姿勢は明らかに変わりました」(増嶋コーチ)

 増嶋コーチは「市船は強くあり続けないといけないと思っている」と語る。「こういうやり方をやると上手くいくよ、こういうやり方をやるともっと楽になるよと教えてあげると、方向性を与えてあげると凄く良くなる」という高校生たちに、セットプレーの確率を引き上げることや守備についてアドバイス。その影響を受けて自身のプレーの幅を広げている北川は、1対1で負けないことなど安定したプレーの継続、そして攻撃参加やセットプレーで得点を獲る、絡むことを目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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