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[MOM3973]青森山田MF奈良岡健心(3年)_ 再浮上した高速アタッカーが「山田の右」で抜群の動き

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青森山田高MF奈良岡健心は右サイドで圧倒的なスピードを発揮

[8.9 和倉ユース準決勝 青森山田高 2-2(PK3-2)日体大柏高 城山陸]

 これまでとは「気持ちが違う」――。青森山田高(青森)の高速サイドアタッカー、MF奈良岡健心(3年=ラインメール青森FC Jrユース)が右サイドで圧倒的なスピードを発揮した。

 この日は午前午後での2連戦だったが、いずれもハイパフォーマンス。黒田剛監督も「今日頑張ったと思う。ゲーム体力も上がってきた」と讃えるプレーだった。第2試合の準決勝では、立ち上がりから短距離走のスプリンターのような力強い腕の振りでスプリントを連発。対応したDFを追い越すなど、ハイサイドへのボールに3度4度と追いつき、決定機に結びつけた。

 後半4分には、混戦から縦へ抜け出し、MF小野理竜(3年)の勝ち越しゴールをアシスト。指揮官から求められていた「スピードと推進力を武器にして右サイドを攻略しろ」という言葉に攻撃面、また守備でのプレッシングでも見事に応えて見せた。後半も右サイドで決定機を演出。だが、本人は体力面の課題が出たことを反省し、「(明日の決勝は最後まで、)自分の特技を活かしてどんどん前に行きたいと思います」と誓っていた。

 奈良岡は今季のプレミアリーグEAST開幕戦を先発として迎え、第5節まで先発。だが、負傷離脱によってポジション争いで遅れを取り、インターハイはベンチスタートだった。「凄く悔しかった」というMFは、先発奪還を目指して和倉ユース大会に参戦。「気持ちの問題だと思います。負けたくないという気持ちが全面に出た」と説明するように、悔しさを原動力としている今大会はコーチ陣、関係者も評価するようなプレーを続いている。

 50m走は「6秒か5秒9」。青森市立浪打中時代は陸上競技でも活動。200m走で県3位にも入ったことがあるという快足の持ち主にとって、縦突破は誰にも負けたくない武器だ。「You Tubeとかで去年の藤森颯太さん(現明治大)のプレーとか試合前に見ているので真似したり、盗めるように。プラス自分の特技を出していければ」。ロングスロワーとしても注目のSHは、3冠チームの中心的人物だった藤森同等、それを上回るようなプレーを攻守両面で続けることが目標。課題を改善し、秋冬の公式戦で必ず輝く。

(取材・文 吉田太郎)

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