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「この夏でグンと行った」初芝橋本は青森ユースフェス準優勝。MF吉田脩作は抜群の運動量発揮し、絶品アシストも

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初芝橋本高は準優勝。MF吉田脩作は豊富な運動量でチームを牽引した

[8.15 U-18青森ユースフェスティバル決勝 初芝橋本高 1-3 東山高 カクスタ]

「和歌山の名門」初芝橋本高は今年、インターハイ出場を逃したものの、第1回U18青森ユースサッカーフェスティバルではいずれもインターハイ出場校の星稜高(石川)、明桜高(秋田)、日大藤沢高(神奈川)に加え、強敵・札幌U-18(北海道)にも勝って決勝進出を果たした。

 阪中義博監督も「この夏でグンと行った。逞しくなったと思います、この子ら。嬉しい限りです」と喜ぶ成長。今大会に関しては大型MF飯野朝陽(3年)を欠く中での戦いだったが、チームの“生命線”と言える左SH吉田脩作(3年)と右SH朝野夏輝(2年)が持ち前の運動量を発揮し、ヘディングを武器に変えてきた190cmCB松永健生(3年)、180cmCB石丸晴大(2年)、GK永野貴碩主将(3年)ら各選手がやるべきことを徹底して白星を引き寄せた。

 中でも阪中監督が称賛していたのが、吉田だ。この日は左サイドでアップダウンを続け、0-3の後半15分には左サイドでの1対1から抜き切る前に左足クロス。FW大薗一柊(2年)のゴールをアシストした。

 阪中監督も「あれ、凄かった。褒めました。あそこあれで上げられるの?と。あの運動量持ちながらあれ上げられれば」と絶賛したクロス。吉田は「あれはそれまで1対1の時とか相手ずっと中にいて、(自分も)ずっと中と思わせて縦に行ってクロスを塞がれないようにする作戦が上手く行った」と振り返るプレーで味方を大いに盛り上げた。

 吉田は柔らかいボールタッチが特長で、プレースキッカーも務めるアタッカー。一見技巧派に映るが、体力はチーム1、2番で「それを活かさな、俺何したら良いんかなという感じ」なのだという。

「普段から阪中先生から、『そこはオマエの武器や』と言われていて、自分でもそこが武器だと思っているので、それを活かしてカウンターの時とか全力で上がって係わりに行ったり、守備のところも全力で戻ったりすることを意識しています」

 吉田と朝野らチーム全体でのハードワーク、我慢強い守備をベースに前線の攻撃力を活かして準優勝。吉田は「(個人としても)やるべきこととか明確になるような大会やったなと思っています。チームとしては勝ち方を覚えたというのは良いかなと思います。粘り強くできたところもチームの良いところが出た」と振り返り、選手権でのリベンジを誓った。

 吉田は今春に負った怪我の影響でインターハイ予選に出場することができなかった。チームは連続出場がストップ。その悔しさは忘れていない。「選手権はスタメンから自分で出て、決勝まで行って、勝って全国に行きたい」。今大会で経験し、覚えた勝ち方。それをさらに磨いて選手権予選、全国大会で勝ち上がる。


(取材・文 吉田太郎)

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