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右SB岡谷龍斗ら奮闘。0-2から良さ出て1点返すも…清水桜が丘は静岡新人戦3位に

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清水桜が丘高の右サイドで鋭い動きを見せていた右SB岡谷龍斗主将

[1.28 静岡県新人大会準決勝 浜名高 2-1 清水桜が丘高 愛鷹]

 本当の良さが出てきたのは、後半40分に2点目を失ってからだった。清水桜が丘高は潰れ役や抜け出す選手など各選手の狙いと動きがリンクし、セカンドボールを拾って連続攻撃を繰り出した。そして、40+3分、MF岸裟久馬(2年)の右足FKから交代出場のCB木村海惺(2年)がヘディング弾を決めて1点差。片瀬晴城監督は追い詰められてから出た良さが早い時間帯から出てこなかったことを残念がっていた。

 今大会は清水東高とのライバル対決を3-0で制し、前評判の高かった藤枝東高戦も2-2からのPK戦の末、勝利した。だが、選手権、インターハイ、全日本ユース(U-18)選手権で合わせて計12回の日本一に輝いている清水商高の伝統を受け継ぐ名門も、県大会準決勝を戦うのは2年前の新人戦以来。経験の無さが試合で出てしまう。

 この日は、系列のFC桜が丘出身の6選手が先発。相手の状況を見ながらボールを動かすことなど頭では理解しているものの、慌ててボールロストしてしまうなどなかなか表現することができない。指揮官も「今の子たちは(自信がなくて)臆病になってしまっている」と気持ちの部分で引いてしまっていることを課題に挙げていた。

 アップダウンや球際の強さ、スピードが印象的な右SB岡谷龍斗主将(2年)やビッグセーブも見せた国体静岡県選抜GK高田翔(1年)、ボール奪取の部分などでチームを支えた岸、前線で奮闘したFW柴田光(2年)、突破力を見せていたMF澤野航大(2年)やMF五十嵐洋斗(2年)ら特長を出した選手もいたが、悔しい敗戦。片瀬監督は「(選手・指導者が敗戦から学んで)活かさないといけない」と語っていた。今年は在籍し続けてきたプリンスリーグ東海から降格。県1部リーグで力を蓄えて、夏冬の全国大会予選に挑む。

(取材・文 吉田太郎)

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