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[MOM4211]東海学園DF岡西徹人(2年)_「やらなアカンと」切り替えて臨んだ一戦で奮闘。好守と声で逆転勝ちに貢献

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東海学園高DF岡西徹人(2年=シルフィードFC出身)は気持ちを切り替えて臨んだ準決勝で勝利に貢献

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.5 愛知県新人大会準決勝 中京大中京高 1-2 東海学園高 CSアセット港サッカー場]

 愛知高と対戦した準々決勝(4日)は試合の流れを変えるために途中投入されながら、持ち味である走力を発揮できなかった。味方からのバックパスをトラップミスして、危ない場面も招いた。それでも、東海学園高DF岡西徹人(2年)にスタメンのチャンスが回ってきたのは、「本当に良い子だし、戦える」と評する鶴田道弘監督の信頼と期待の表れと言えるだろう。

 前日のパフォーマンスを悔みながらも、すぐさま気持ちを切り替えた岡西は「昨日良くなくても、今日こうやってチャンスを貰ったので、やらなアカンと思っていた」という。「今日は相手の方が自分たちより身体能力が高くて、押し込まれる時間が続くかなと思っていた」。チーム全体で粘り強く戦えるように、右SBの位置から声を出し続けた。

 DFとして、守備でも奮闘を続けた。「足はそんなに速くないけど、アジリティには自信がある。相手に付いて行って、身体を入れる守備も得意」と胸を張る岡西は、前列に入ったMF山本翔(2年)のサポートを受けながら、中京大中京の俊足MF小木曽功(2年)に食らいつき、決定的な仕事をさせなかった。

 後半に入ってからは大幅なメンバー交代によって、左SB、右サイドハーフとポジションを変えたが、与えられた役割をきちんと真っ当。働きぶりは、鶴田監督が「今日はメンタルを整えてちゃんとやってくれた」と称えるほどだった。

 前日からスタメンを全員入れ替えての勝利でもあり、試合後の岡西は「昨日とは大きくメンバーが変わっても不安や恐怖ではなく、ポジティブに考えていた。今日の試合を勝てたことでチーム力が上がるし、僕たち自身も自信が付きました」と口にした。

 中学1年生の頃に見た試合映像に心を奪われ、東海学園の門を叩いた。「攻撃的なサッカーだけでなく、みんなが走って球際強く守備をする。声も出すところにも惹かれました。また、選手権で全国に出た時の試合を見て、ボール回しも上手かった。しっかり見てプレーするという自分が苦手なプレーもしていたので、行けば成長すると思って選びました」。

 部員数が多く、競争も激しい東海学園に入ってからの成長は、メンタルの部分。以前は格上が相手だと萎縮していたが、高校入学後は県外の強豪と練習試合を重ねるうちに逞しさが付いたという。また、苦手にしていた相手を見て判断よくプレーする部分でも成長の跡が見られる。

 2年生だった昨年からトップチームに関わりながら、サブがほとんど。出場機会を掴む今の立場をそう簡単に手放すつもりはない。この先は大学でのプレーも考えている。「まだまだサッカー人生の先は長く、いっぱい苦労することはあると思うけど、めげずに全力で本気で最後まで諦めたくない。腐らずに一つひとつ自分の課題に向き合っていけば、絶対成長していくと東海学園で実感している。とにかく突き詰めて成長する一年にしたい」。そう意気込む岡西の躍動は、これから始まる。

(取材・文 森田将義)

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