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求めていた結果と、DFの嫌がること。日本高校選抜FW古田和之介が2つの強みを発揮

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前半30分、日本高校選抜FW古田和之介(履正社高3年)が右足シュートを決めて2-0

[2.12 練習試合 日本高校選抜 6-1 神奈川県選抜U17]

 ゴールと相手の嫌がるプレー。2つの強みを発揮した。FW古田和之介(履正社高3年)は、日本高校選抜の2トップの一角として先発すると、1-0の前半30分に追加点を奪う。速攻からMF廣井蘭人(帝京長岡高3年)のパスを受けてドリブル。DFの股を狙って右足を振り抜き、ゴールを破った。

「股しか狙っていなかったので。あのタイミングで打てば(DFの)股が空くのは分かっていたので、ゴールというよりはDFの股と抜くことしか考えていなかったです」。前日の「NEXT GENERATION MATCH」(国立)は先発し、ハードワークやドリブル突破で貢献。だが、チャンスをゴールに結びつけることができず、チームも引き分けに終わった。

 その献身性でチームを助けている。だが、結果を残せていなかっただけに、この日の1点は大きい。「まだ足りないですけれども、一つ示せたのは良かった。やっぱり昨日の国立では(同じFWの)塩貝(健人)と(小湊)絆が点取って、自分が取れなかったというところでもとても悔しい思いをしていました。結果という形で残していかないとFWは生き残っていけないと思うので、これからも大事にしたいなと思います」と力を込めた。

 古田は昨年のプレミアリーグWESTで得点ランキング2位タイの14得点。得点力に加え、大きな特長が前線での献身的な攻守だ。この日はその特長が味方の追加点に繋がった。後半10分、古田は左サイドで相手のクリアをチャージ。そして、ボールを処理しようとした相手CBの前に体をねじ込んでキープする。ここからボールが繋がり、3点目。古田のビッグプレーが貴重な追加点をもたらした。

「ああいうところは自分の一つ強みでもあるので。良い守備から攻撃に繋げるというところでも、DFの1試合に1回あるかどうかのミスを逃さないというところでも、自分は意識してやっているので、それを最後決めてくれて良かった」

 相手にとって嫌なFWになること、怖いFWになることは古田の目指す姿だ。「相手のSB、CBの嫌がることをやり続けるというのも一つ自分の良さでもあると思うので、相手DFからしたら『コイツが一番嫌や』と思われる選手でありたいと思いますし、得点のところもしっかりと取って怖い選手になれたらなと思っています」。この日のように、大学生DFや外国人DFにとっても嫌な選手、怖い選手になる。

 日本高校選抜は2月末開幕のデンソーカップチャレンジで各地域大学生の選抜チームと対戦。その後、最終18名に選ばれれば、海外遠征を経験することができる。履正社の、大阪の代表として世界へ。「履正社で選ばれているのはボクだけなので、大阪背負ってできるように。あとはそこからどんどん広げて行って、日本を背負える選手になれるように。もっともっと成長していきたい」。日本高校選抜の勝利にゴールと献身的な攻守で貢献し、将来の飛躍に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
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