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[J-VILLAGE CUP U-18]準優勝・大宮U18は連戦でタフに成長。MIPの注目CB市原吏音は今年、「守備の猛者に」

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大宮アルディージャU18のU-18日本代表候補CB市原吏音主将(2年=大宮U15出身)は大会MIPに選出された

[3.21 J-VILLAGE CUPU-18決勝 川崎F U-18 0-0(PK7-6)大宮U18 Jヴィレッジ]

 大宮アルディージャU18は決勝で川崎フロンターレU-18と0-0。PK戦で敗れて準優勝に終わったが、主将のCB市原吏音(2年=大宮U15出身)は「人が少ない中で結構連戦が続いてきて難しくなったんですけれども、チーム全員よく走っていましたし、タフになれた大会だったと思います」とチームの成長を実感していた。

 第5回 J-VILLAGE CUP U-18は4日連続で90分間を戦うスケジュール。大宮はプレミアリーグWEST所属の履正社高戦を2-1で制すと、富山一高に2-0、今季プレミアリーグWESTへ昇格する神村学園高には3-0で勝ち、予選リーグ全体2位で決勝へ駒を進めた。

 決勝でも「試合前から(森田浩史)監督から『最後はオマエらが守れ』と、CBの(真壁)拓海とともに言われていたので、『やってやろう』という気持ちはあったし、相手のFWが(U-18)代表でやっていた寅(岡崎寅太郎)だったのでやらせたくないという気持ちもあった」という市原が、パートナーのCB真壁拓海(2年)とともに堅守の中心となった。

 ボールを握られる時間が増えていたものの、隙を見せずに守り続け、決定機になりかけたシーンも真壁がブロック。後半半ば以降は逆に押し返して相手ゴールに迫る回数を増やしていた。今後も全員で走って戦う姿勢は維持。日常のトレーニングから各選手が切磋琢磨しながら攻守をレベルアップさせていく。

 第5回 J-VILLAGE CUP U-18でMIPに選出された市原は、年代別日本代表の常連で主将も務める。また、トップチームのキャンプにも参加している注目株だ。そのCBは「守備の猛者になるという目標がある」という。ビルドアップが正確で、決勝でも圧倒的な高さからヘッドを繰り出していた市原だが、「守備力をもっとつけていかないといけない」と成長に貪欲だ。

 自分が相手のFW、エースを止める。「FWが点を取ると乗っちゃうと思いますし、FWにエース級がいると思うので、そういう選手をしっかり自分が止めればこっちに流れが来る」。現在はチームメートとともに肉体強化に挑戦し、筋肉量を向上。目標とするDFマタイス・デ・リフト(バイエルン)のように、強く、賢く、キャプテンシーも備えたDFになる。

 昨年のプレミアリーグEASTでは後半戦で7勝2分2敗と巻き返し、過去最高タイの3位に入った。選手間ミーティングで「プレミアとクラブユース両方取りたい」と今年目指す位置を統一。主将は一人一人自覚しているという仲間たちにピッチ外で頼りながら、ピッチでは声、プレーで引っ張って目標に近づく。
 
(取材・文 吉田太郎)

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