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[MOM4241]神戸U-18DF島佑成(中3)_攻撃好きのCBがビルドアップと守備対応でも勝利に貢献

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ヴィッセル神戸U-18の攻撃的なCB島佑成(中3)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.23 ガバナー杯兵庫ユースサッカー 兵庫県選抜U-18 0-1 神戸U-18 三木防災陸上]

 ヴィッセル神戸U-18のセンターバックを務めるDF島佑成(中3)の佇まいはまだ高校入学前とは思えない。身長はDFとしては小柄な174cmだが、「競り合いは強い方だと思う。最近は相手が高校生なので競り負けることもあるけど、ちゃんと落下地点へと入れば勝てる」。クレバーな守備対応も目を惹き、「自分が攻撃だった時に出す場所を考えながら守備をしている」と的確な読みでインターセプトを繰り返し、相手FWに決定的な仕事をさせない。

 ガバナーカップ前に挑んだサニックスカップでは失点が続いたため、この日は無失点で試合を終えるのがノルマ。「絶対に無失点で終わらせるっていう気持ちを持って、後ろから声掛けていました」と振り返る島は、集中力を保った守備を続けた。

 同時に目を惹いたのは攻撃性能の高さだ。持ち味である最終ラインからの持ち運びは雨のピッチを考量して控えめだったが、正確な左足でビルドアップの起点となりながら、隙を見ては縦パスを入れていく。相手に寄せられても慌てない。「この身長でCBをやらせて貰っているのは、ビルドアップができるからだと思っている。そこができなかったら、自分が出ている意味がない」とキッパリ言い切る姿からは、頼もしさを感じる。

 一方で、反省点もある。「相手が前からハメてくる中、いつもとメンバーが違うのもあり、GKからのパスを自分が受けた時とかに出す場所がなかった。それに全員の意思が合っていなくて、距離感もバラバラだった。いつもなら練習で上手く行っていても、緊張感のある試合でできないと意味がない」。

「後ろの島とかは安定していたし、落ち着いてやれている。凄く良い選手」と太鼓判を押すのは、安部雄大監督だ。大学生との練習試合でも最初は苦しんでも、すぐさま軌道修正し、相手を抑えられていた。ビルドアップの落ち着きはどんな相手でも変わらないため、安部監督は「あとは馬力に耐えられるか。僕もそこが分からない。そういう意味でも、この大会で青森山田さんとやって、その中でどうなるかを見てみたい」と口にする。

 リオネル・メッシとネイマールを憧れの選手として挙げることからも分かる通り、根っからの攻撃好きで、「上がり過ぎないように気を付けている」ほど。将来的には左SBでのプレーを視野に入れており、「CBならどこにいれば助かるか分かるので、左SBをやる時もそれを意識してできたらと思う」。プレミアでの全試合スタメンと2種登録を今年の目標に掲げる島の存在は、神戸のキーになりそうだ。

(取材・文 森田将義)

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