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[新人戦]奪う力、左右両足のキックも魅力。米子北CB藤原壮志朗は悔しさを糧に先輩のような「絶対的なCB」へ

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攻守で目立つ動きを見せていた米子北高CB藤原壮志朗(新3年=FCフレスカ神戸出身)は、悔しさを必ず力に変える

[3.19 中国高校新人大会3位決定戦 大社高 3-2 米子北高 Balcom広島]

 存在感のある70分間だったが、目には悔し涙が浮かんでいた。CB藤原壮志朗(新3年=FCフレスカ神戸出身)は、米子北高(鳥取)のDFラインでインターセプトを連発。「相手のポジショニングとか見て、次どこに蹴るかというのを考えてやっています」というDFは相手FWへのパスを読み切ってボールを奪い、カバーリングも的確だった。

 加えて、大社高の注目エースFW岩田凌汰(新3年)の鋭い仕掛けを個で止め切って見せるなど守備能力の高さを発揮。利き足は右で長短のパスを配給していたほか、トレーニングで磨いた左足から対角のキックを逆サイドへ通すなど、攻撃面でも目立つ動きを見せていた。

 この日はDFラインの要であるCB石倉亜連(新3年)が負傷欠場。中村真吾監督も「石倉がいなかったからオレがやらないといけないという思いでやってくれた」と評価するプレーだった。だが、2-2に追いついて迎えた後半33分、藤原が繋ごうとしたパスをカットされ、ショートカウンターから失点。これが決勝点となり、惜敗する結果となった。

「石倉がいない分、自分がしっかりとやらないといけないと思って、声を出そうと思って、石倉ができない分もやろうと思っていたけれどできなかった。自分のミスで最後失点してしまったのでもっと責任を持ってプレーをしないといけない」。相手をひっくり返すようなパスを狙うべき状況こと、また3失点したことを反省。涙するほどの悔しさを忘れず、プレミアリーグでの活躍を目指す。

 藤原は“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグへ向けて「強い相手とできることはとても嬉しいことで、自分もプロになりたいので、高校生で一番プロに近いところでやれると思っているので、どんどんビビらずにぶつかっていきたい」と意気込む。

 日本代表として18年ワールドカップに出場したCB昌子源(現鹿島)は米子北時代に「絶対的なCB」だったことを伝え聞いている。「昌子源さんをリスペクトして取り組んでいきたい。(絶対的なCBを)自分も目指していきたい」と力を込めた。ボランチの選手が拾い切れないようなセカンドボールを回収すること、味方のカウンター攻撃に繋がるような弾き方をすることを意識。今後が楽しみなCBは、偉大な先輩に近づく1年にする。

※学年は新学年

(取材・文 吉田太郎)

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