beacon

「空中戦の打点が全然違くて…」も気合いの守備。八千代CB小西陽希がFC東京U-15深川時代の先輩FWとの空中戦で奮闘

このエントリーをはてなブックマークに追加

八千代高CB小西陽希(2年)はFC東京U-15深川時代の先輩、修徳高FWンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄相手に健闘

[5.29 関東高校大会Aグループ決勝 八千代高 3-5(延長)修徳高 AGFフィールド]

 この日はFC東京U-15深川時代の先輩、修徳高(東京)FWンワディケ・ウチェ・ブライアン世雄(3年)とのマッチアップ。八千代高CB小西陽希(2年)は「空中戦の打点が全然違くて、前半の方とか結構やられていた」と納得していなかった。

 ハイボールを頭でそらされるシーンもあった一方、「先輩だったのでやってやるという気持ちが出たので、来たら全力でやっていました」と強気の守り。CB吉野壱貴(3年)のサポートも受けながら、空中戦や競り合いで190cmFWと渡り合っていたことが、試合終盤まで2点リードを守る要因の一つになっていた印象だ。
 
 岡本一洋監督も「伸びてきている。もっとゲームの感覚や左足を磨いたりしてくれれば、身長もあるので」と期待するレフティーの183cmCB。中学時代まで左SBを務めていた小西は「キックとか、戦っているところとかを見て欲しい」という。その左足の展開力や戦う姿勢を決勝でも見せていたが、後半終了間際に連続失点。先輩には得点させなかったものの、延長戦の末に敗れた。

 本人は悔しさを滲ませていたが、同じ2年生のMF押見公介とMF平川璃迅らとともに大会優秀選手に選出。今大会初戦で先制ヘッドも決めている小西にとって、関東大会は自身の評価を高める3日間にもなった。

 FC東京U-15深川時代は怪我が続いたこともあり、U-18チームへ昇格することができなかった。千葉県柏市出身の小西はMF丸山輝(2年)の誘いや、「市船と流経を倒すのが目標」という思いもあって公立の強豪校・八千代へ進学。練習に励んだDFは、「高校入って強さとか勝ちたいという気持ちが一番伸びたと思う」と成長を実感している。

 来年ではなく今年、市立船橋高と流通経済大柏高を倒して全国へ。「圧倒的な力を見せて八千代をしっかりと全国に導けるように頑張りたいです」。今夏、ライバル校のストライカーたちを封じ、八千代に全国切符をもたらす。


(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2023

TOP