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[大学MOM25]慶應義塾大MF藤田息吹(1年)_初の早慶戦で躍動

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[大学サッカー]

[大学マン・オブ・ザ・マッチ]

[6.28 第60回早慶サッカー定期戦 早稲田大 0-3 慶應義塾大 国立]

 慶應義塾大のイ・ウヨン監督が3-0で快勝した早慶戦のマン・オブ・ザ・マッチについて真っ先に挙げたのは「4年生」。そしてすぐに「1年生の藤田息吹」の名前を加えた。「リスクマネジメントが高い。運動量、そして前線への飛び出しも素晴らしかったと思う」と評価。勝利への貢献度の高さを強調していた。

 MF藤田息吹(藤枝東高)は慶大唯一の1年生先発として中盤の底の位置でMF織茂敦(4年=國學院久我山高)とコンビを組んだ。この日ユニバーシアード出場のために欠場した全日本大学選抜MF中町公祐(4年=高崎高、前湘南)の“代役”としてピッチに立った藤田は、序盤こそやや判断の遅れる場面があったが、時間が経つにつれて存在感を発揮し攻守に躍動。後半26分にはゴール正面PAやや外の位置でボールを受けると、切り返しで相手DFのマークを外し、冷静にゴールを決めた。

 試合前日のミーティングでは中町から送られたビデオレターの「チームを離れるけど、チームメイトを信頼する」というメッセージを見た。自分が出場して負けるわけにいかなかった。「この試合にかけている4年生の思いが伝わっていた。そのためにも勝ちたかった。自分は走れないとダメ。だから運動量を出したいと思っていた」。その言葉通り、前線から最終ラインまでピッチを所狭しと走り回った。早大がカウンター攻撃を仕掛ける際には、必ずファーストDFに行く藤田の姿があった。相手の速攻を次々スピードダウンさせ、局面では厳しい守りでインターセプト。そしてつかんだ勝利に「勝利に自分の力を加えることが出来たと思う」と喜んだ。
 
 静岡の名門・藤枝東高では2年時に慶大でもチームメイトの先輩MF河井陽介らとともに、全国高校選手権準優勝を経験。昨年度は名門の10番を背負い、再び全国の舞台に立った。そして慶大入学後初めての早慶戦でゴールを決める大活躍。それでも本人はいたって謙虚で「中町さんが戻ってきたら自分は控え。チームのために少しでも成長したい」。7年ぶりの早慶戦勝利に貢献した1年生は、次は関東リーグ戦や全国大会でチームの勝利への力となる。

(取材・文 吉田太郎)

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