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イエロー判定を嘆く大谷、「僕たちは何もしていない」

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[5.22 ACL決勝T1回戦第2戦 柏3-2全北現代 柏]

 柏レイソルが1点リードのまま後半ロスタイム、全北現代(韓国)の最後の攻撃を防ぐ中で小競り合いが起きた。MF大谷秀和と相手FWキム・シンヨンにイエローカードが提示される。「僕もそうですが、キム・シンヨンも何もしていなかった。彼は少し日本語が話せるので、逆に回りの選手を抑えていた。僕と彼の間に何もなかったので、(なぜカードが出たのか)分からないですね」。試合後、大谷は判定を嘆いた。

 ACLは判定がクローズアップされることも多い。実際この試合でも判定に疑問を呈す声が噴出。全北のファビオ・レフンディス監督も「判定が残念」と肩を落としていた。

 チームが勝ち上がる上で気を付けなければならないのが、累積警告だ。柏が受けたこの試合での警告は大谷の1枚だけだったが、第1戦ではFW工藤壮人、MF栗澤遼一、レアンドロ・ドミンゲス(第2戦は欠場)、DF鈴木大輔の4人が警告を受けていた。「クリや大輔はポジションがら仕方がない部分もありますが、プレー以外の部分で貰ってしまうのはもったいないので、気にはしていました」。次戦出場停止となる2枚目のカードをを貰わないためにチームとして細心の注意を払って試合に臨んでいた。

 柏の冷静さが光った試合でもあった。1点を先行されたものの、巧みなシステム変更で対応。しっかり逆転勝ちにつなげる“強さ”を見せた。「1つのシステムだけではなく柔軟にやることが大事。柔軟性が試される試合になった。うまく切り替えができたと思う」。大谷はチームの成熟度を誇った。

「去年負けた悔しさは、最後まで勝ち上がるしか晴らせないと思う。でも次のことは組み合わせが決まってから考えればいい。まずはJリーグで少しでも上に行くことを考えたい」

 準々決勝以降は組み合わせ次第だが、中東勢と戦う可能性もあり、夏場にさらに厳しい日程が組まれることも予想される。ACLとは対照的にJ1リーグでは12節を終えて、5勝1分5敗(1試合未消化)の10位に低迷する柏。Jリーグとの両立は難しさを増す一方だが、日本勢最後の砦はリーグでも手を抜くつもりはない。

(取材・文 児玉幸洋) 


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