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[MOM239]大阪産業大MF江口直生(4年)_チームを勝利へ導くFK弾2発

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.9 関西学生リーグ1部第8節 大阪産業大4-3大阪学院大 キンチョウ]

 1か月ぶりに再開したリーグ戦。大産大にとって約3週間ぶりとなる公式戦で、MF江口直生(4年=大阪桐蔭高)の右足が輝きを放った。前半12分、絶好の位置でFKを獲得。「相手の壁、GKの位置的に練習してきたコースのまんまだった。蹴る前から絶対入ると思っていた」と、その言葉のままに鮮やかなFKを決めると、19分にも再びFKでチームに歓喜をもたらす。「2本目は距離が少しあったので、コースにしっかり蹴らないと止められると思った」と振り返った2点目は、GKの手前で落ちてバウンドし、そのままゴールネットへ。「GK的にやらしいくらいにバウンドした。想像していた以上に落ちた」という江口が見事な2ゴールで勝利に貢献した。

 今季記録した3得点はすべてFK。「FKは週末に朝イチで誰よりも早くグラウンドに来て毎日練習をやっているので」と自信のほどをのぞかせる大きな武器だ。それに加え「シュートは自分の売り。小学校からずっと」と話すようにミドルシュートも得意とし、サイドでプレーしていた昨季は5得点をあげている。ボランチでのプレーが増えた今季は、昨季に比べてシュートの機会が減ったが「ボランチに入って低い位置で受け過ぎる癖があるのが課題。もう1つ高い位置で受けて、得点とかアシストに絡んでいきたい。もっと前でプレーしたい」とシュートへの意識は変わっていない。また、「ゲームを組み立てるのが好きなので、ボランチにも慣れてきて良くなった」とプレーの幅も確実に拡げている。

 4年生の江口にとって、今年は大学生活最後の1年。プレーのみならず、ゲームキャプテンとしてチームを引っ張る立場にある。ケガ人の影響もあり、この日のゲームに出場した4年生は3人のみと4年生は決して多くない。ただ、4年生には熱い選手、と言われるDF満生充(4年=大阪桐蔭高、前・水戸ホーリーホック)がいる。全コーチが「満生が教育実習で練習を抜けていた先週は、トレーニングに厳しさがなかった」と話すように、チームに欠かせない存在である満生。江口も「ほんとは僕がゲームキャプテンなので、誰よりも声を出してまとめないといけないけど、満生クンみたいな人がいるので。むしろ先に話されている」と苦笑いを浮かべる。

 満生とは大阪桐蔭高時代、先輩、後輩として一緒にプレーした仲であり、「満生クンは高校の頃から熱い人だった。その時からリーダーシップがチームで一番あるような人で、憧れているところがあった」と当時を振り返る。「気持ちの部分やメンタル的にも、大学でまた一緒にプレーするようになって見習う部分は多い」と江口。満生ら心強いチームメイトと共に「少しでも高いレベルでサッカーがしたい」という目標に向け、更に上位を目指す。

(取材・文 北野裕子)
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