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[MOM240]関西学院大FW呉屋大翔(2年)_首位沈める3発

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.16 関西学生リーグ1部第9節 関西学院大4-2阪南大]

 逆転勝利の立役者となったのは、現在得点ランキング首位を走るこの男、関西学院大FW呉屋大翔(2年=流通経済大柏高)だった。

 1-2で迎えた後半21分。MF小幡元輝(3年=名古屋U18)のクロスを頭で叩き込み、まずは1点を奪う。29分には小幡、DF沓掛勇太(4年=千葉U-18)と繋いだパスを流し込み、貴重な勝ち越し弾をあげた。そして後半ロスタイムにはMF卯田堅悟(4年=野洲高)のパスをPA中央で受けると、左足一閃。この日3度目となる歓喜をチームにもたらした。

 前期9試合で積み上げたゴール数は12。リーグ戦でのハットトリックは早くも今季3度目になる。総理大臣杯出場を決めた関西選手権でも5戦10発。「前期でこんなに試合出てるんで、去年より点は取らないとって気持ちはあった。まさかここまで順調にいくとは思わなかった」と本人も驚きのペースで得点を量産している。昨年は1年生ながら14得点という結果を残したが、得点を挙げたのは出場機会を得た後期リーグから。今季は開幕からレギュラーの座を掴んでおり、既に去年の記録を超える勢いだ。

 2年目となる今年も得点を挙げられている理由としては「去年の後期から前の方がほとんどメンバーは変わっていない。常に練習でも一緒にやって、試合でもやっているので。自分自身、ひとりで持って行って点取るタイプではなく、周りと連係して点を取るタイプなので、それをずっとやることによってチャンスも増えている」と話すように、周りとのコンビネーションが大きな鍵となっている。「周りがいてこその自分」と驕りはない。

 チームには同じく1年から試合に出場するMF小林成豪(2年=神戸U-18)がいる。小林について呉屋は「去年、前期からアイツは出てたけど、俺は出てなくてずっと刺激されてた。後期でやっと出場機会を得て、アイツより結果残そうとかそういうのは意識にあった」と話す。2人は小学校から一緒にプレーをする仲。高校時代は違うチームでプレーしたが、大学で再びチームメイトになった。「成豪は一番身近な存在。結構意識している」と呉屋。チーム内に刺激し合える仲間がいることも、良いモチベーションとなっている。
 リーグ戦は9月まで中断期間に入るが、関学大は8月に総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントを控える。大会には、出身校である流通経済大柏高(千葉)の仲間が多く在籍する流通経済大が関東代表として出場する。かつてのチームメイト達との再会に「楽しみ。出来るだけ上で当たりたいなと話している。自分も頑張ってるぞっていうのを見せたい」と気合十分。「まずはチームが勝てるように」その思いを胸に、ゴールを狙う。

(取材・文 北野裕子)

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