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[MOM821]流通経済大柏DF石田和希(3年)_主将が課題克服の一撃含む2発!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]平成25年度全国高校総体
「2013 未来をつなぐ 北部九州総体」サッカー競技

[8.6 全国高校総体準決勝 真岡0-6流通経済大柏 レベスタ]

 流通経済大柏はU-18日本代表候補の左SB石田和希主将(3年)が2得点1アシストの活躍でチームを決勝の舞台へと引き上げた。まずは前半8分、FW立花歩夢が獲得したPKを左足で右隅へ決めて先制点。その後チームは25分に追加点を挙げたが、相手が退場者を出して数的優位を得たにも関わらず2-0からなかなかスコアを動かすことができなかった。それでも石田が中盤へポジションを挙げた終盤、4連続ゴールで粘る真岡をねじ伏せた。

 石田は後半30分にMF秋山陽介とのコンビネーションで3点目をアシスト。そして32分には左サイドへ開いたFW森永卓からのパスを受けると、対面のDFを外して右足シュートをゴール右隅へ突き刺した。左SBとしても前方のスペースを活用しながら攻撃に関わり、中盤に入った後に1ゴール1アシスト。「スペースが有ったのでボールを受けるところで工夫して、周りを見ることを意識して、敵の位置、ゴールの位置、ボールとその3つの点を意識しながらボールに絡んで点も取れたので良かった」と納得の表情を見せていた。

 特に4点目は悩んできた石田にとってひとつ壁を越えるゴールになった。前線とパス交換しながら相手の急所を突き、ゴールも奪う石田はプレミアリーグでトップレベル相手にも存在感を示すと、5月のU-18日本代表候補合宿に初招集。だが、技術と戦術眼の高さでチームをコントロールする一方、個人としての突破の部分で課題を感じていた。1か月前、流経大柏のチーム状況が悪かった時期と石田が悩んでいた時期は重なる。ただ自主練習で最後まで残るなど進化を目指してきた石田は今大会、ワンツーから何度もPAへ切れ込んでいくなど“危険なSB”として存在感を示している。そしてこの日のゴール。「周りを活かしながら自分も点を取れて、今まで課題としていた個での打開という部分で点を取れたので良かった」と微笑んだ。

「どこかで決めたいと思っていた」という“ノルマ”もクリアしてあとは決勝。「チームが停滞している時や、ボヤッとしている時にゲキを飛ばして、大体失点するとしたらそういう時間帯なので、ボヤッとしている時間帯を短くするために、できることをやる。自分が怒鳴って、チームを鼓舞する声をかけて、チームの推進力になれればいいと思っています」。流経大柏は165人もの大所帯。それも全国トップクラスのタレントたちが集まっている強豪をまとめ上げている主将が声で、プレーでチームを日本一へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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