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[CL]バイエルンが史上初のドイツ決戦制し12季ぶり5度目の欧州制覇

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[5.25 欧州CL決勝 ドルトムント1-2バイエルン ウェンブリー]

 UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)決勝が25日、ロンドンのウェンブリースタジアムで開催され、バイエルンがドルトムントに2-1で競り勝った。史上初のドイツ勢対決を制し、欧州チャンピオンズカップ時代を含めて12シーズンぶり5度目の欧州制覇。ブンデスリーガとの2冠を達成したバイエルンは3冠を懸け、6月1日のDFBポカール(ドイツ国内杯)でシュツットガルトと対戦する。

 ドルトムントは来季からのバイエルン移籍が決まっているMFマリオ・ゲッツェが負傷欠場。FWロベルト・レバンドフスキを1トップに2列目は右からMFヤクブ・ブラスチコフスキ、MFマルコ・ロイス、MFケビン・グロスクロイツと並んだ。ブンデスリーガ最終節で足首を負傷し、途中交代したDFマッツ・フンメルスは先発でDFネベン・スボティッチとCBを組んだ。

 MFトニ・クロース、DFホルガー・バトシュトゥバーが長期離脱中のバイエルンは現状のベストメンバーで試合に臨んだ。CBはDFダンテとDFジェローム・ボアテング。MFアリエン・ロッベン、MFトーマス・ミュラー、MFフランク・リベリが2列目を形成し、FWマリオ・マンジュキッチが1トップを務めた。

 2位ドルトムントに勝ち点25差を付け、圧倒的な強さで今季のブンデスリーガを制したバイエルン。今季公式戦での直接対決も2勝2分と、戦前の下馬評はバイエルンが優勢だった。しかし、立ち上がりはドルトムントが果敢にゴールを狙う。前半3分、右サイドのスペースに飛び出したロイスの折り返しからレワンドフスキがシュートに持ち込むが、DFがブロック。同14分にもレワンドフスキが右足ミドルを狙ったが、GKマヌエル・ノイアーが弾いた。このプレーで獲得したCK。一度はクリアされたが、セカンドボールを拾ったMFイルカイ・ギュンドアンが右サイドに展開し、ロイスのクロスにブラスチコフスキが右足で合わせたが、ノイアーが左足1本でセーブした。

 バイエルンも徐々にボールポゼッションを高め、攻勢を強めていく。前半26分には左CKからマンジュキッチがヘディングシュート。ビッグチャンスだったが、ここはGKロマン・バイデンフェラーが右手1本でかき出した。好守を連発する両守護神。前半30分、ミュラーからのスルーパスにロッベンが抜け出すが、ここもバイデンフェラーが1対1を制す。同43分にもロングフィードからロッベンがフンメルスの前に体を入れ、左足でシュートを打ったが、バイデンフェラーが顔面でセーブした。

 息を飲む激しい攻防は0-0で折り返した後半15分にバイエルンが均衡を破る。ロッベンからパスを受けたリベリが左サイドで仕掛け、PA内にスルーパス。これに反応したロッベンがGKバイデンフェラーを引き付け、ゴール前に折り返すと、マンジュキッチが左足で押し込んだ。歓喜に沸くバイエルンだったが、リードは長く続かなかった。後半22分、ダンテのロイスに対するファウルでPKを献上。ドルトムントはこのPKをギュンドガンが落ち着いてノイアーの逆を突いてゴール右に決め、1-1の同点に追いついた。

 試合は振り出しに戻り、その後も一進一退の攻防が続く。ドルトムントは後半25分、相手CKのカウンターからブラスチコフスキが駆け上がり、最後はCBのフンメルスがシュート。バイエルンも同27分、スルーパスに抜け出したミュラーがゴール前に折り返すが、必死に戻ったスボティッチがロッベンの目前でクリアする。同31分にはDFダビド・アラバが左足ミドルを放つが、バイデンフェラーがセーブ。同42分、DFフィリップ・ラームのマイナスの折り返しをミュラーがスルーし、MFバスティアン・シュバインシュタイガーがPA手前から左足で狙ったが、ここもバイデンフェラーが立ちはだかった。

 1-1のまま延長戦突入かと思われた後半44分、バイエルンがついにバイデンフェラーの牙城を突き破った。自陣からのロングボールをリベリが体を張ってキープ。ヒールで落としたところに猛然と走り込んだロッベンが鮮やかなステップでDFをかわし、左足でゴールに流し込んだ。土壇場の勝ち越しゴールで2-1。09-10シーズン、11-12シーズンと準優勝に終わり、涙をのんできたバイエルンが“3度目の正直”でファイナルを制し、5度目の欧州制覇を成し遂げた。


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