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敵地で全勝の柏が見せる絶対の自信、DF鈴木「アウェーに自分たちのサッカーをしに行くだけ」

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[8.21 ACL準々決勝第1戦 柏1-1アルシャバブ 柏]

「ホームなのでアドバンテージをつけたかったというのはありますけど、ポジティブに捉えています」。アルシャバブ有利でホームでの第1戦を終えた柏レイソルだが、DF鈴木大輔は前向きな言葉を口にしていた。同じくDFの橋本和も「ポジティブな結果」と口を揃える。

 ポジティブだと言い切れるのは、第2戦で勝てば文句なしで準決勝に進むことができるからだ。そこには、ACLアウェー全勝(4勝)という結果に裏打ちされた自信がある。Jリーグ勢で唯一2年連続ACLに出場している柏は、昨年の経験を踏まえアウェー対策に余念がない。「選手の悩みがないように、チームが努力してくれている」とMF大谷秀和が言うように、万全の体勢で敵地に乗り込むことができているのが、難しいアウェーで結果を出せている要因のひとつになっている。FW工藤壮人は「チームとして180分で考えていますし、アウェーに関して自信を持っているので」と自信を漲らせる。

 初めて中東(サウジアラビア)のチームとの顔合わせとなったが、「日本でやることを考えるともう少しパワーでくるかなと思った」と鈴木が言うように、アルシャバブはスピードとテクニックを活かしたサッカーで柏に対抗してきた。「中東のチーム特有の高い技術がありました。いつも伸びてこないようなところに足が伸びてくるし、やっていて新鮮で楽しかった」とこの日柏唯一の得点を挙げた工藤は試合を振り返った。

 そんな未知の相手でも、柏の守備陣が大きく崩されることはなかった。アウェーゴールを献上してしまったものの、失点はセットプレーから。サイドを突破される場面がいくつもあったが、最後まではやらせなかった。「俺とドゥーさん(近藤直也)のところでよく跳ね返せているというのはありましたし、ここ最近は上手く守れているという自信の中でやれている」。鈴木が胸を張るように、8月に入ってからの4試合ではわずか2失点と、失点が多かった守備に安定感が出てきたのは心強い。

 2年前のクラブW杯では、ネイマール(当時サントス)をはじめ世界各国のチームと戦い貴重な経験を手にした柏。再び世界の舞台に立つために、ACL制覇への想いは並々ならぬものがある。08年にACLを制覇したG大阪もアウェーで6戦全勝しているだけに、同様に敵地で強い柏にも期待がかかる。「アウェーに自分たちのサッカーをしに行くだけ」。9月18日の第2戦に向けて、鈴木は頼もしく語った。

(取材・文 奥山典幸)

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