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完璧な前半から一転して崩壊の後半…柏MF栗澤「選手間で統一できなかった」

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[9.25 ACL準決勝第1戦 柏1-4広州恒大 柏]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝候補の広州恒大(中国)に対し、柏レイソルは完璧な戦いで前半を終えた。立ち上がり9分にセットプレーからFWクレオのゴールで先制。その後も、幾度となく広州恒大ゴールを脅かした。守っても、広州恒大自慢の外国人トリオ、MFダリオ・コンカ、FWエウケソン、FWムリキを自由にさせなかった。「相手の強さをわかった上で、うちの守備が素晴らしかった」。出場停止のMF大谷秀和に代わってアンカーに入り、主将も努めたMF栗澤僚一は、前半を振り返った。広州恒大の攻撃サッカーのキーマンであるダリオ・コンカとマッチアップすると、ほとんど仕事をさせず、広州恒大の攻撃力は半減した。

 しかし、後半に入ると、前半にはなかった柏のパスミスが続く。次々とピンチを招いて、同点にされると、そのまま立て直すことができずにズルズルと3点失点。終わってみれば4つのアウェーゴールを許しての1-4の大敗となった。「弱さが出た」と大量失点癖を振り返った栗澤。バラバラになってしまった理由を続けた。「前(の選手)は点を取りたい、後ろ(の選手)は守りたい。選手間で統一ができていなかった」。

 柏がここ数試合採用している4-1-4-1。最終ラインの前にアンカーとして大谷を置いて相手のキーマンを消すこのシステムが7日のナビスコ杯横浜FM戦(4-0)、18日のACLアルシャバブ戦(2-2)では奏功した。しかし、大谷が出場停止だった13日のJ1磐田戦では、1-3の敗戦。大谷を欠いたこの日の敗戦も偶然ではないだろう。

 決勝に進むためには最低でも4点が必要な厳しい条件となってしまったが、「諦めるわけにはいかない。可能性がある限りは全力で戦う」と栗澤は前を向く。「もう1回、自分たちのサッカーを取り戻す」。敵地での運命の第2戦は、10月2日21時(日本時間)に幕を開ける。

(取材・文 奥山典幸)

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