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[MOM220]東洋大FW三田尚央(4年)_歴史的白星もたらす決勝弾

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.6 関東大学リーグ1部第1節 明治大0-1東洋大 味フィ西]

 東洋大の歴史に刻まれた1部初ゴールが決勝点となった。前半14分、左サイドからドリブルで切れ込んだFW三田尚央(4年=F東京U-18)が、対峙したCBも右側への動きで外して右足を振りぬく。豪快な一撃がゴールへ突き刺さるとベンチへ駆け寄った背番号9はサブ組の選手たちからもみくちゃにされていた。「本当に良かったですよ。きょう、父ちゃんが体調悪くしてここに来れなかったんですよ。母ちゃんとかも来る予定だったんですけど来れなくなってしまった。ゴール決められたらいいかな、と思っていてたまたまですけれど、決められて良かった」と三田。大学生活4年目にしてようやく迎えた1部デビュー戦の晴れ姿を見せることはできなかったが、それでもチームの歴史に名を刻むゴールで初勝利をもたらした。

 三田はF東京U-18時代の09年にJユースカップ得点王に輝いている点取り屋。当時は活躍した時期が遅かったこともあってトップチーム昇格を見送られたが、高校時代から実力は高く評価されていた。ただ大学1、2年目はメンタル面の弱さもあって結果を出すことができず。それでも昨年8ゴールを記録して信頼を勝ち取ると、この日は腰の負傷によって後半10分までの出場となったものの、決勝ゴールに加えて鋭い仕掛けと空中戦の強さで存在感を放った。

 開幕戦では特に楽しみがあった。それはジュビロ磐田入り内定が発表された明治大の右SB小川大貴とのマッチアップだ。「相手のSBが全日本代表の小川なので、自分のプレーがどれだけ通じるか楽しみにしていた。SBでジュビロ内定していて、みんな『すげぇ、すげぇ』と言われていて、緊張していたんですけど、すごく楽しみだった。昨日の夜もずっとか考えていて、とにかくボールを持ったら仕掛けようと思っていた」。その言葉通りに立ち上がりから積極的に仕掛けてシュートシーンに絡み、決勝点を挙げた。

 今年の目標はプロ入り。「プロになりたいので大学サッカーで活躍というか、得点王目指して頑張って、本当にプロになりたい」と誓う。パワーとスピードを活かした左サイドからの仕掛けと思いきりの良さが武器。チームで結果を残して次のステージへ進むチャンスを掴む。

(取材・文 吉田太郎)

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