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[MOM230]阪南大DF二見宏志(4年)_「同じ大学生には負けられない」全日本大学選抜SBが決勝アシスト

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.6 関西学生リーグ1部第6節 阪南大1-0立命館大 太陽が丘]

 関西リーグ連覇、全国制覇を狙う阪南大の須佐徹太郎監督が「(復帰したことで)ボールを取れる回数が倍増する」と評するなど王者に欠かせない存在だ。全日本大学選抜の左SB二見宏志(4年=奈良育英高)は足首の負傷によって開幕3試合を欠場。強力DF不在の王者・阪南大は3戦目の大阪産業大戦を2-3で落として早くも初黒星を喫してしまった。

 ただ、第4節の二見復帰からチームは3連勝。首位をがっちりとキープしている。この日も「プロに行く1年なので、同じ大学生には負けられないというプライドがあるし、そういうところは意識していますね。同じサイドは絶対にやらせないということは意識しています」というDFはサイドの攻防戦を制覇。スルーパスに対して対応が遅れた場面もあったが、強さと判断のいいカバーリングで完封勝利に貢献し、得意の攻撃参加から決勝点をアシストした。

 後半23分、阪南大は交代出場のFW外山凌が左オープンスペースから一気にゴール前まで切れ込んでシュート。チームの約束事でもあるサポートをしっかりとしていた二見は左サイドでクリアボールを拾うと中央へ折り返す。「ファーに最初蹴ろうと思ったんですけど、(泉澤)仁がフリーなのが見えたんで決めてくれるかなと思った。相手がリトリートしてしまっていたし、プルバックのところが開いていたので、出したら何とかしてくれた」。マイナス気味に出されたラストパスをFW泉澤仁が左足ダイレクトで叩いて決勝ゴールを突き刺した。

 圧倒的なフィジカルとタイミングのいい攻撃参加が武器の左SBはユニバーシアード優勝を目指す全日本大学選抜でのプレーも期待と注目がされるが、「(8月の総理)大臣杯終わりくらいには決めたい」という進路にも視線が集まる。この日もスカウト陣が駆けつけていたが、その前で結果を残した。今年を「プロへ行く1年」と捉えるDFはより期待される存在となってプロへ進むつもりだ。「仙台のキャンプに参加させてもらった時に(練習試合などで)Jリーグのチームともやれる部分があった。まだまだ甘い部分もあったんですけど、フィジカル面ではやられる気がしない。ゲームを読む力とかまだまだ甘いのでそういうところはつけていかないといけない」。泉澤やMF窪田良らプロ候補の注目選手の名が並ぶ阪南大。その中で最終ラインの逸材が負けずに大きな存在感を放つ。

(取材・文 吉田太郎)
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