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[MOM254]東洋大MF石川俊輝(4年)_チーム状況、天候悪い中でも結果残した司令塔

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.5 関東大学リーグ1部第15節 順天堂大1-2東洋大 古河]

 本来ならばボールを的確に横へ動かしながら、相手が出てくれば縦パスを鋭く“刺す”司令塔。そして先月の明治大戦ではチームが退場者を出す状況ながらもPA近くでDFを切り裂くドリブル、高精度のスルーパスを通すなど試合を決める力も備えていることを示した。普段アンカーの位置で見せる技術の高さ、視野の広さが印象的な東洋大MF石川俊輝(4年=大宮ユース、湘南ベルマーレ内定)だが、この日はシンプルに前方のスペースへボールを蹴り出すシーンが多い試合となった。

 状況にしっかりと対応した中で自分の持ち味を出さなければいけないと考えている。ロングボールの多かった試合ではあったものの、相手の守備の状況を見ながら場面によっては攻撃を落ち着かせ、狭いスペースのパスを通すなど随所に精度の高さを発揮した。そして「相手(順天堂大)の8番の天野純が起点になっていたので、そこにプレッシャーに行くことは狙い通りにというか、自由にさせないようなプレーができたかなと思った。(あと)DFラインの選手はよく頑張ってくれていた。自分たちはそのセカンドボールを拾えれば2次攻撃はないと思っていた。だからきょうはステップバックだったり、挟み込むことだったり、意識して実際にセカンドボールは結構取れていたかなと思う」と献身的な守備でも勝利に貢献。チームにとって負けられない一戦で石川が攻守で見せた存在感はやはり大きかった。

 最下位のチームは現在3連敗中だったが、その3敗はいずれも上位チームとの対戦。「ここからは勝ち点差の近いチームばかり。離されないように」と終盤戦の逆転残留を信じている。また、自分自身にとってもこの追い込まれた状況でのプレーをプラスにできると考えている。「自分のスタイルとしては横に回してとか、その中で相手が来たら縦に入れたりしたい。でもチームの状況だったり、グラウンドの状況だったり、相手のプレッシャーの質だったりによってサッカーを変えられるようにしなければいけない。こういう機会が自分のサッカーを成長させるチャンスかなと思っている」。

 この日も課題が見つかった。「きょうに関してはロングパスのミスがもうちょいなくせればと思っていた。直せなかった部分はまだまだ。クリアの質やボールの回転とかもっとできたかなと思います。ピッチが悪いとは言え、それは相手も味方も平等なので、こういったミスが多いのは納得行かない」。残り7試合。「頑張ります。まず落ちないように」。前半戦、ケガで欠場が続いた悔しさも込めて、逞しさが要求される終盤戦でチームを救う活躍を見せる。

(取材・文 吉田太郎)
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