beacon

[MOM264]阪南大MF可児壮隆(4年)_川崎F内定MF、練習参加を経て生まれた余裕

このエントリーをはてなブックマークに追加

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.16 関西学生リーグ1部後期第9節 阪南大5-2大阪産業大 高槻市立萩谷総合運動公園]

 5得点をあげる勝利で連敗を止めた阪南大。勝利に大きく貢献したのは、川崎フロンターレ内定のMF可児壮隆(4年=川崎U-18)だった。須佐徹太郎監督が「例年プロに行くやつがつける番号。ゲームメーカーとしての自覚を持ってほしい」と期待を込める”エースナンバー14”を背負う関西屈指のMFだ。

 普段は右ワイドやトップ下で出場しているが、この日はボランチで先発。「やっぱり可児がすごい。ボールを取られたりもしたけど、相当拾ったり取り返したり、幅広くやってくれたんじゃないかなと思う」と須佐監督が称賛したように、豊富な運動量の下、中盤で好プレーを披露した。加えて、3、4点目をアシスト。3点目は絶妙なスルーパスでFW河田篤秀(3年=阪南大高)のゴールをお膳立てすると、4点目は絶好のタイミングでのクロスでMF泉澤仁(4年=新潟ユース)の得点を演出した。昨年は右ワイドを中心に出場したが、昨年度のインカレでボランチを務めてから、今年はボランチで出場する機会が増加。「ボランチはボールにいっぱい絡めるので今はすごく好きです。むしろやりたい」と話すように、経験を重ねたことで手応えも掴んでいる。

 6月に来季の川崎F入りが内定し、夏場は川崎Fの練習に多く参加した。「チーム自体がポゼッションを中心にやってるんで、そのボールを失わないところとかすごい大事だなと学んだ。ボールを動かして相手を動かすっていうのをよく言われてたので、そこも意識するようになったし、受ける前の動きとかも練習でかなり言われた」と振り返ったように、様々なアドバイスを受け充実した時間を過ごした。元々抜群のテクニックを持ち、ボールキープ力は高かったが、練習参加を受け「相手の体が強い中で夏場は練習できたんで、ちょっと余裕持って出来るようになった」という可児。「ボールを奪われない自信とか、相手の足まで見えたりとか、近くの味方と遠くの味方が見れるくらいの余裕をもっている。例えボールを失ってピンチになっても、悪いイメージ持たないで出来ている」と自信をのぞかせた。
 
 また、9月のリーグ再開後は5戦7発と5試合連続でゴール。「夏場の練習後に毎日シュート練習やってたんで、それがシュートの意識が上がった1つですね」と意識も変化した。プロ入り後も見据え、今後は「スルーパスとか、自分の良い面をもっと上げてくっていうのと、ボランチやるときもそうですし、ワイドやる時も、守備でボール奪ったり出来るような選手になりたい」と更なる成長へ意欲を見せた。

 既にインカレ出場が決まっている阪南大にとって、目指すはリーグ連覇とインカレ制覇のみ。「ゴールでもアシストでも、どっちがなくてもチームの勝利に貢献出来たら良いなっていうのはずっと変わらない。チームを勝たせられる選手になりたい」という強い気持ちの下、可児がチームを頂点へ導く。

(取材・文 北野裕子)
▼関連リンク
第91回関西学生サッカーリーグ特集ページ

TOP