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[MOM271]筑波大MF谷口彰悟(4年)_エースの穴を埋めたキャプテン

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.14 全日本大学選手権1回戦 筑波大3-0IPU・環太平洋大 味スタ西]

 エース不在の筑波大が、キャプテンの2ゴール1アシストで初戦を突破した。来季の川崎フロンターレ入団が内定しているMF谷口彰悟(4年=大津高)が2ゴール1アシスト。ボランチの位置から積極的に攻撃参加し、セットプレーでも圧倒的な高さを発揮。全得点に絡む活躍でチームを勝利に導いた。

 ヘディングで2得点1アシスト。「ヘディングには自信があるので。それがいい形に出た」と言う谷口は「正直、ホッとしています。関東大学リーグも6位で、ギリギリでインカレに出ることができた。チャレンジャーの気持ちを持って、初戦が大事だと思っていた」と胸をなで下ろした。

 チームは満身創痍の状態だ。この日、FW上村岬(4年=磐田ユース)は故障から復帰したが、来季の鹿島入りが内定しているFW赤崎秀平(4年=佐賀東高)は右肩の負傷の影響で今大会を欠場する見通し。ベンチには赤崎の9番のユニフォームのほか、MF玉城峻吾(4年=三菱養和SCユース)、MF中野嘉大(3年=佐賀東高)、GK中村一貴(2年=東京Vユース)のユニフォームも飾られていた。

「もどかしい気持ちを持ちながら応援してくれている仲間がいる。優勝を信じてくれているし、彼らの分までやらないといけない」。赤崎から特別、何か声をかけられたわけではないというが、「しゃべらくても気持ちは伝わってくる」と谷口は言う。絶対的なエースの不在。「決定的な仕事ができる選手がいなくなった以上、自分がゲームメイクだけでなく、チャンスメイクや自分が点を取るぐらいの気持ちでやろうと思っている」と力を込めた。

 この日は昨年4月まで筑波大の監督を務め、現在は川崎Fを率いる風間八宏監督も視察に訪れていた。「試合前に目に入って緊張した」と苦笑いした谷口だが、来季から再び師弟関係となる恩師の前で存在感を見せつけた。「自分がチームを勝たせるという気持ちを持ってやることが、次のステージに行ったときにも役に立つと思う」。目標はあくまで優勝。「そこはブレずにやっていきたい」と話すキャプテンは、インカレのタイトルを手土産にプロの世界へと羽ばたくつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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