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[CL]10人のユナイテッド敗れる。レアル・マドリーがC・ロナウド弾で逆転8強へ

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 UEFAチャンピオンズリーグは5日、ラウンド16の第2レグを行い、日本代表MF香川真司の所属するマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)は、ホームのオールド・トラフォードでレアル・マドリー(スペイン)と対戦した。第1レグでアウェーゴールを挙げて1-1で終えたユナイテッドは、後半3分にオウンゴールで先制する。しかし、同13分にMFナニが退場を命じられると、同21分に途中出場のMFルカ・モドリッチがミドルシュートを決めて同点に追いつく。その3分後にはFWクリスティアーノ・ロナウドが逆転ゴールを決めた。敵地で2-1の勝利を収めたレアル・マドリーが、3大会連続で8強進出を決めている。退場者が出たこともあり、ベンチ入りした香川だが、出場機会はなかった。

 ユナイテッドは、3日前に行われたリーグ戦のノリッジ戦(4-0)にフル出場し、ハットトリックの活躍を見せた香川と1ゴールのFWウェイン・ルーニーをベンチでスタートさせた。前線は1トップにFWロビン・ファン・ペルシー、2列目に左からナニダニー・ウェルベック、そして公式戦通算1000試合目を迎えたライアン・ギグスが起用された。一方のレアル・マドリーも、2日のバルセロナ戦(2-1)で温存されたC・ロナウド、MFメスト・エジル、出場停止だったFWアンヘル・ディ・マリアがそろってスタメン出場している。

 0-0のままでは敗退となるレアル・マドリーが、序盤はボールを支配する。それでも決定機をつくらせなかったユナイテッドは、徐々に反撃に出ていく。前半15分にはユナイテッドも、ダニー・ウェルベックが右サイドで最終ラインの裏を取り、ギグスにボールを落とす。ギグスは左足でPA内にクロスを入れると、ファン・ペルシーがボレーで合わせたが、ボールはDFに当たって外れている。同18分にもユナイテッドはナニがウェルベックとのワンツーからPA内に侵入したが、クロスはDFにブロックされた。

 前半21分にはCKからDFネマニャ・ビディッチがヘッドを放つ。これが右ポストを叩くと、こぼれ球にウェルベックが反応してシュートしたが、オフサイドポジションにいたため、レアル・マドリーに間接FKが与えられた。同28分にはレアル・マドリーもMFサミ・ケディラからのロングボールをPA内でC・ロナウドが受ける。古巣との対戦に燃えるC・ロナウドがシュートに持ち込んだが、ビディッチにブロックされた。32分にもマドリーは、ロングボールから1トップのFWゴンサロ・イグアインが抜け出したてシュートしたが、鋭い飛び出しを見せたGKダビド・デ・ヘアがブロック。そのCKからDFセルヒオ・ラモスがヘッドした折り返しをイグアインがゴールに流し込んだが、競り合いの中でセルヒオ・ラモスにファウルがあったとされて得点は認められなかった。

 直後にはユナイテッドもチャンスを迎える。PA内でウェルベックが決定機を迎えたが、GKディエゴ・ロペスに防がれた。前半42分にはレアル・マドリーにアクシデントが起きる。ディ・マリアが左太もも裏を負傷して、ピッチを離れた。1人少ない中でレアル・マドリーはボールを回し続け、ようやく45分にプレーが途切れてMFカカーの交代出場が認められた。このまま前半はスコアレスで終わっている。

 後半3分、均衡を破ったのはホームのユナイテッドだった。DFラファエウ・ダ・シウバの突破からウェルベックがシュート。左サイドに流れたボールをナニがDFラファエル・バロンから回収し、ゴール前に折り返す。ウェルベックに当たってコースが変わると、これがセルヒオ・ラモスに当たり、マドリーのゴールへ転がり込んだ。

 ここからレアル・マドリーがボールを保持する時間が増え、ユナイテッドが速攻を狙う構図が色濃くなる。さらに後半13分にはナニがDFアルバロ・アルベロアを蹴ったとして一発退場となり、ユナイテッドは数的不利を強いられる。同14分にはジョゼ・モウリーニョ監督が動き、アルベロアをベンチに下げ、MFルカ・モドリッチをピッチに送り出した。15分にはCKからイグアインがヘッドで合わせるが、シュートはラファエウの体に当たり、枠を外れている。

 1人少なくなり、ボールを前に運ぶことが難しくなったユナイテッドだが、後半20分にはファン・ペルシーがPA外から右足で強烈なシュートを放ったが、GKディエゴ・ロペスがしっかりとキャッチしている。

 後半21分、ついにレアル・マドリーが追い付く。モドリッチが左から右にドリブルを仕掛けながら、右足を一閃。強烈なシュートは右ポストを叩き、ゴールに吸い込まれた。さらに同24分にも、モドリッチの縦パスをPA内でイグアインが受ける。そこからエジルとのワンツーで縦に仕掛けるとゴール前へ折り返す。ファーサイドに詰めていたC・ロナウドが決めてレアル・マドリーが逆転に成功した。

 レアル・マドリーはエジルを下げて、ペペを起用して守備を固める。対するユナイテッドは、クレバリーを下げてルーニーをピッチに送り出した。後半35分にはラファエウからのパスを受けたウェルベックがシュート。セルヒオ・ラモスに当たったボールを今度はファン・ペルシーがシュートしたが、大きくクロスバーを越えて行った。直後にアレックス・ファーガソン監督は、ウェルベックをベンチに下げて、MFアシュリー・ヤングを起用する。同38分にはCKからキャリックがヘッドを放つが、GKディエゴ・ロペスがセーブ。その直後にもファン・ペルシーのシュートをGKディエゴ・ロペスが弾き、こぼれ球をルーニーが詰めたが、シュートは枠外へ飛んでいる。

 後半43分にはラファエウをベンチに下げて、MFアントニオ・バレンシアを起用して交代枠を使い切ったユナイテッド。直後にはレアル・マドリーのカカーが左ポストを直撃する強烈なシュートを放っている。後半ロスタイムにはC・ロナウドも決定機を得たが、GKデ・ヘアに防がれた。逆転のためには2点が必要だったユナイテッドだったが、CKからビディッチの放ったヘッドもGKディエゴ・ロペスがセーブ。このままレアル・マドリーが1点のリードを守り切り、2試合合計3-2として準々決勝進出を決めている。

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