beacon

[MOM819]市立船橋FW横前裕大(3年)_1G2A!技術と運動量で周囲活かす名門の“切り札”

このエントリーをはてなブックマークに追加

平成25年度全国高校総体
「2013 未来をつなぐ 北部九州総体」サッカー競技(福岡)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.5 全国高校総体準々決勝 市立船橋5-0帝京大可児 博多の森陸上競技場]

 千葉県大会では切り札として、後半チームを勢いづける“パワープレーヤー”の役割をしていた。だが、今大会はスタートとして前線で存在感。市立船橋の背番号11、FW横前裕大(3年)はスペースへの動き出し、スルーなどボールに直接絡まなくても周囲を活かす動きでチームの攻撃を活性化し、またそのラストパス、シュートでチームに大量得点をもたらした。

 まずは前半2分、PAへ切れ込んだMF藤井拓から右中間でパスを受けると中央へ折り返してMF室伏航の先制ゴールを演出。すると2-0の前半22分にはPAへの絶妙な動き出しで左SB山之内裕太からのアーリークロスを引き出し、右足ダイレクトでのループシュートで鮮やかにゴールネットを揺らした。そして31分にも左サイドでDFを引きつけてPAへ走り込んだMF石田雅俊へラストパス。これを石田が左足でゴールヘ叩きこんで4点差となった。

「自分のできることを精一杯やることを意識しました」という横前は、ドリブルで局面を破る動きも魅力の技巧派だが、前線から攻守両面で積極的に動きまわり、チームメートが苦しい時に見せる一本のランニングでチームを支えている。この献身的な動きを武器とするFWについては、朝岡隆蔵監督も「横前はトップとしては動き出しがいい選手で、2列目でも動き出していける選手。今年は足元で受けたがりが多いので、そういう意味では彼はひとつアクセントになる。彼は“切り札”というか、今年のチームで言えば重宝しています」と貴重な存在であることを認める。

 本人は後半からプレーした2列目同様に1トップでもより持ち味を発揮できることを目指している。そしてシュートの意識の向上。「あまりまだシュートの意識が高くない。シュートに関わるプレーを多くして自分の特長も最大限に出して、キツイ時に1本多く走ったり、シュートを意識したい」。エース石田や2戦3発のMF室伏航らチームメートの良さを引き出しつつ、自分も試合を決める一撃でより勝利に貢献する。

[写真]前半22分、市立船橋FW横前が右足ループで3点目を決める 

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
【特設ページ】高校総体2013

TOP