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2点のビハインドを追いついた仙台が、ホームでF東京と分ける

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[7.25 ナビスコ杯準々決勝第1戦 仙台2-2F東京 ユアスタ]

 リーグ戦の第7節で対戦した際、ベガルタ仙台FC東京を4-0と一蹴した。その借りを返したいF東京は、前半16分にCKからFW渡邉千真がゴールを決めて、貴重なアウェーゴールを得る。30分にもF東京は、スタメンに復帰したMF石川直宏が仙台の高い最終ラインの背後を取り、追加点を挙げた。その2分後には仙台もMF田村直也がCKから1点を返す。さらに後半5分にもFWウィルソンが同点ゴールを決めて、同点に追い付いた。勢いに乗る仙台は、試合終了のホイッスルまでF東京ゴールに迫ったが、決勝点を挙げることはできず。第1戦は2-2の引き分けに終わった。

 負傷者の多い両チームだが、さらに仙台は直近のリーグ戦で負傷したMF角田誠を欠く。F東京もロンドン五輪に出場するGK権田修一、DF徳永悠平が不在。バックアップメンバーとしてチームに帯同していたMF米本拓司をベンチに置き、14日の鳥栖戦(0-1)で途中出場した石川をスタメンで起用した。

 試合は前半7分、ウィルソンのミドルシュートをGK塩田仁史がパンチング。その直後の9分にもウィルソンは最終ラインの背後を取ろうとするなど、序盤から積極的にF東京ゴールに迫っていく。

 対するF東京も10分、CKのこのれ球を拾ったMF長谷川アーリアジャスールがPA外からミドルシュート。左足でゴールを狙ったが、ボールは左ポストを叩く。前半16分にも再びCKを得たF東京は、ニアに入ったMF高橋秀人が中央に流すと、DFに当たったボールはFW渡邉千真の前に浮く。渡邉はヘディングシュートをゴールに流し込み、F東京が1-0と先制した。さらにF東京は30分、スタメンに復帰した石川が高く設定されえた仙台の最終ラインの背後を取り、DF中村北斗からのロングボールを受けるとGK林卓人の左を抜くシュートを決めて、2-0と点差を広げた。

 2点を先行された仙台も32分、CKから田村がゴールを決めた。同37分にはMF太田吉彰が最終ラインの背後を取ったが、シュートはGK塩田に抑えられ、同点に追い付くことはできない。前半はこのまま2-1とアウェーのF東京がリードして折り返す。

 後半に入っても仙台の勢いは衰えなかった。5分には細かいパス回しから太田が落としたボールをウィルソンが決めて、2-2と試合を振り出しに戻す。追いつかれたF東京も、FWルーカスがチャンスをつくる。右サイドからゴール前の渡邉にパスを出すが、渡邉はシュートをふかしてしまい、決定機を生かせなかった。後半10分にもCKからルーカスがフリーになってヘディングシュートを放ったが、ボールを枠に飛ばすことができない。

 決定機を生かせなかったF東京は、後半18分に新たに獲得したFWエジミウソンをピッチに送り出した。出場した直後に、エジミウソンは石川とのワンツーから決定機を得たが、左足で放ったシュートは上に外れて行った。

 仙台は後半23分にFW武藤雄樹を投入して流れを変える。交代直後にPA内でDF菅井直樹が落としたボールに反応した武藤だが、シュートは枠を越えて行く。武藤は後半31分にも左サイドを突破して決定機をつくったが、ウィルソンもシュートを左に外してしまった。

 仙台に流れを持っていかれたF東京は、後半35分に特別指定選手で来季からの加入が決まっているMF三田啓貴をピッチに送り出した。残り10分を切り、仙台もウィルソンを下げて、FW柳沢敦を投入した。さらにF東京は後半41分にルーカスを下げて、米本をピッチに送ると、仙台もその2分後にFW赤嶺真吾を下げてFW中原貴之を出場させて、両チームともに交代枠を使い切った。

 後半ロスタイムには左サイドを突破したMF梁勇基のクロスに、ゴール前にいた柳沢が頭で合わせたが、ボールは右に外れて行った。その後も仙台は最後まで攻め続けたが、得点を挙げることはできず。引き分けに持ち込まれたF東京に対し、2つのアウェーゴールを与えてしまった仙台。どちらにとっても、手痛いドローとなった。


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