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横浜FMはホームで意地の猛攻も…柏が2戦合計4-2で2度目の決勝進出

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[10.12 ナビスコ杯準決勝第2戦 横浜FM2-0柏 ニッパ球]

 ナビスコ杯の準決勝第2戦が12日に開催され、ニッパツ三ツ沢球技場で、横浜F・マリノス柏レイソルが激突した。第1戦を0-4で落としている横浜FMは、32分にFWマルキーニョス、アディショナルタイムにMF佐藤優平が得点を挙げて2-0で前半を折り返す。後半に入っても横浜FMが柏を圧倒するがゴールは遠く、追加点を奪えないまま試合終了。2戦合計4-2とした柏が優勝した99年以来2度目の決勝進出をはたした。

 前回の対戦以来公式戦負けなし(2勝3分)の横浜FMは、日本代表に選出されたMF齋藤学以外、5日のJ1第28節甲府戦と同じ11人が並んだ。齋藤の代役には佐藤優が2列目の左に入った。
 
 逆に前回の対戦以来勝ちなし(3分4敗)の柏は、9月28日のJ1第27節新潟戦で負傷したMF大谷秀和がスタメンに復帰。韓国代表に招集されているDFキム・チャンスに代わり、DF鈴木大輔が右サイドバックに。センターバックには約4か月ぶりにDF渡部博文がスタメンを飾った。

 立ち上がり、最低でも4得点が必要な横浜FMは、ホームの大声援を背に立ち上がりから圧力をかけ、多くの時間を柏陣内でプレーするも、決定機まで持ち込むことはできない。一方の柏は、大谷をアンカーに置いた4-1-4-1のフォーメーションで対抗。4-0で大勝した第1戦の再現を狙う。

 攻めあぐねていた横浜FMは、トップ下のMF中村俊輔がボランチまで下がってゲームメイクに徹すると、より柏ゴールに近い位置でプレーする時間が増える。前半29分にはゴールほぼ正面、約20mという絶好の位置で直接FKを得るが、中村俊輔の狙いすました左足は柏DFがつくった壁に跳ね返されてしまった。

 上手く時計を進める柏に対し、焦りが見え始めた横浜FMが再びセットプレーのチャンスを得る。前半32分、CKのこぼれ球をマルキーニョスが右足で振り抜くとGK菅野孝憲の右手を弾いてゴールマウスに吸い込まれ、エースの大会7点目で横浜FMがついに均衡を破る。

 柏も数少ないチャンスを活かして反撃。前半37分にCKからDF近藤直也が頭で合わせニアサイドを急襲するが、GK榎本哲也の好守に阻まれてしまう。

 前半終了間際、アディショナルタイムにも再びスコアが動く。柏陣内でのスローインから中村俊輔、MF兵藤慎剛とつないで最後は佐藤優が右足を一閃。柏の一瞬の隙をついた横浜FMがスコアを2-0にして前半を折り返す。

 後半開始と当時に、柏のネルシーニョ監督は交代のカードを切る。狩野に代えてMF澤昌克を入れると、澤をトップ下、MF田中順也を1トップ、FW工藤壮人を2列目の右に移し反撃を試みる。すると、機動力に優れた澤が早速チャンスを作る。澤が右サイドに流れて起点になってパスをつなぐと、澤のクロスに
最後はMFジョルジ・ワグネル。しかし、ヘディングシュートには力がなくGKにキャッチされてしまう。

 さらに2点が必要な横浜FMは後半11分、DF小林祐三のミドルパスを受けPA内でフリーになったMF中町公祐がシュートまで持ち込むが、決めきることができない。3分後には、中央にドリブルで切れ込んだDFドゥトラが兵藤にスルーパスを送るが、渡部が懸命のスライディングで得点機を防いだ。

 流れを変えられない柏は後半15分、交代枠を一気に使い渡部とジョルジ・ワグネルに代えてDF藤田優人とFWクレオを投入し、とどめの1点を奪いにいく。対する横浜FMも同20分に兵藤に代えてFW藤田祥史を入れ、布陣を4-4-2にして3点目、4点目を狙う。

 横浜FMは縦横無尽に動く中村俊輔が何度もチャンスをつくるが、DF中澤佑二のヘディングも、マルキーニョスのヘディングも3点目には届かない。DFファビオ、MF比嘉祐介を投入した横浜FMだったが、高い集中力を見せた柏DF陣を崩すことはできず、2-0で勝利をおさめたものの第1戦での4失点が響き準決勝敗退となった。

 公式戦8試合勝ちなしとなってしまった柏だが、最大のミッションである11月2日に国立競技場で行われる決勝戦へと駒を進めた。もう一方の準決勝、浦和対川崎Fはこの後17時にキックオフする。

(取材・文 奥山典幸)

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