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まだまだタイトルを欲する柏MFレアンドロ「天皇杯を獲って、来年のACL」

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[11.2 ナビスコ杯決勝 浦和0-1柏 国立]

 柏レイソルに“キング”が帰ってきた。8月21日のACL準々決勝第1戦、アルシャバブ戦以来となる公式戦出場をはたしたMFレアンドロ・ドミンゲス。「長いことやっていなかったので試合勘は心配だったけど、チームの勝利に貢献できたと思う」。1トップに構える2シャドーの一角として先発出場すると、度々カウンターの起点となった。

 前日からケガ明けで完璧な状況ではないと語っていたが、実際、往年のキレのあるプレーからはほど遠い出来だった。完璧に納まるはずのところでトラップは流れ、高速ドリブルが始まるところで浦和の守備網に引っかかった。それでも、「ピッチにレアンドロがいる」だけで相手にとっては脅威になる。浦和のMF鈴木啓太やDF森脇良太は、柏の「10」番には常に目を光らせていた。「これからどんどんよくなる」。ブラジルに帰ってしっかりと治療を終えており、今シーズン残りの試合では、魔術師のようなプレーを見ることができそうだ。

「カップ戦で強い柏」。サポーターだけでなく、柏の選手たち自身もそう認識しているが、レアンドロは「カップ戦もリーグ戦も変わらない」とあくまで試合は試合と強調。普段は温厚な表情を見せるが、ピッチに入ると誰よりも勝利を追求するレアンドロらしさを覗かせた。

 10年にレアンドロが来日して以降、柏は“史上最強の助っ人”とともに上昇曲線を描いている。10年のJ2、11年のJ1、12年の天皇杯、そして、13年のナビスコ杯。レアンドロ加入以降は毎シーズンタイトルを獲得している。「日本に来てからナビスコ杯は獲りたいと思っていた。あとはACLを獲れていないので。天皇杯を獲って、また来年ACLを戦いたい。それがいまの目標」。はてしなく貪欲に――。柏の“キング”は勝利を、そしてタイトルをひたすらに追い続ける。

(取材・文 奥山典幸)
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