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[大学MOM63]神奈川大GK平田涼(4年)_初勝利もたらした“努力の守護神”

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.28 関東大学1部4節 神奈川大 2-0 筑波大 三ツ沢陸上]

 波状攻撃を見せる筑波大の前に神奈川大のGK平田涼(4年=横浜市立東高)が立ちはだかった。筑波大のMF八反田康平(3年=鹿児島中央高)が放った強烈なミドルシュートなど枠を捉えたシュートをことごとくストップ。「(ビッグセーブ連発に)びっくりするくらいのプレーだった。彼は3年までトップチームに入ったことがなく、関東リーグに出られるようなプレーヤーではなかったのに。頼もしかった」と神大・木村哲昌監督が讃える好守でゴールを守りぬいた。

 平田は3年生まで、トップチームに全く絡むことなく試合ではスタンドでチームメイトを応援する日々。それでも腐らずに練習を積み重ねてきた。「昨年も4年生になって初めてトップに絡んでチームに貢献していた選手がいた。自分もそういう選手になりたいと考えていた」平田はチャンスをもぎ取り、前節・中央大戦で公式戦初出場を果たすと、2戦目では指揮官が「(きょうのベストプレーヤーは)平田です」と言い切る活躍でチームを今季初勝利へと導いた。

 平田は「このグラウンド(三ツ沢陸上)は神大の選手が芝刈りをしているんです。グラウンドの神様が見ていてくれた。うれしい」と感謝。4年生になり視野が広くなったという守護神は危険を事前に察知して穴を塞ぎ、相手の枠を捉えたシュートにも高い集中力を見せてゴールの外へ弾きだした。2-0での快勝に「調子はよかった。個人としてもチームとしても(今季)初めてのゼロ。よかった」

 努力でチャンスと勝利をつかんだ守護神。充実したスタートを切った大学4年目のシーズンへ向けて「(自分としては)いいスタートを切れた。今後試合に出るにしろ、出ないにしろ、神大サッカー部に貢献したいと思う」とチームに貢献し続けることを誓っていた。

(取材・文 吉田太郎)

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