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[大学MOM64]早稲田大DF小川諒(4年)_注目DFが王者封じ

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.3 関東大学1部第5節 流通経済大 1-2 早稲田大 駒沢]

「大学生レベルで負けるわけにはいかない」。早稲田大の最終ラインにそびえ立つCB小川諒(4年=柏U-18)が王者・流通経済大の攻撃を完璧に跳ね返した。後半15分にFW富山貴光(2年=矢板中央高)の勝ち越しゴールの後、日本代表DF山村和也(3年=国見高)を前線へと上げた流経大がゴール前に放り込んできたクロス・ロングボールは20本以上。それでも“早稲田の壁”は打点の高く、力強いヘッドでボールを撃ち返しゴールを許さなかった。

 「(30分もの時間を残して)山村君が上がってきたのは予想外だった。でもしっかりと空中戦で戦えた。空中戦と前の守備は自分の特徴。(将来)上で通用するものにしていかないといけないし、大学レベルで負けるわけにはいかない」。
 前日練習で腰部を負傷し、歩けないほどだったというが、「気にはならなかった」というこの日は抜群の存在感を発揮。日本代表に真っ向から挑み制空権を渡さなかった。そして相手の猛攻に耐えて2-1で勝利。「DFが目立つようでは強くないかもしれない。でもチームの特徴として最後まで守れたことはよかった」と胸を張った。

 大学サッカー界屈指のCBの目標はプロ。最大の武器である空中戦や1対1の守備ではJクラブとの練習試合でも通用する手ごたえを得ている。「Jリーグの下部組織にいたけれど、高校のときは自分に自信はなくて、プロは“夢”だった。でも今は近い目標になっている。あと少しでJに入るところまで来ていると思う。あの舞台で高校の時のチームメートたちともう1回戦うことが現在の夢」。名門のDFリーダーは大学日本一と自身のプロ入りを懸けて大学ラストイヤーを全力で戦う。

(取材・文 吉田太郎)

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