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[MOM79]東洋大MF岡田将知(3年)_「守」で貢献したドリブラー

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.19 関東大学2部第11節 東洋大 1-0 東京農業大 尚美大G]

 東洋大を代表するドリブラー・MF岡田将知(3年=武南高)のプレースタイルが変化している。以前は、ドリブル突破から存在感をみせつけてきたが、この日は東京農業大FW池上智視(2年=清水ユース)のボールをスライディングで奪うなど、守備面で随所に渡り存在感をみせた。

 これまでは、自身も「高校からのセールスポイントはドリブル。守備は好きじゃない」と話し、何よりもドリブルにこだわってきた。スピードに乗り、果敢に仕掛け、PA内へと進入していく姿は、東洋大にとって、攻撃の大きな切り札ともなっていた。しかし、今季の岡田は少し違う。
 
 守備に徹する時間が多く、ドリブルで攻め上がることは少ない。この変化は、「しばらく試合に使ってもらえなくなった時期があって、このままじゃ守備をしっかりしなければいけない」と気づいたことに起因する。

 以前から、チーム内で尊敬する選手に同期のMF中里壮太(3年=大宮ユース)を挙げ、理由として「目立たないけど、セカンドとかをしっかり拾い、DFの役割もしてくれているから」と話していたが、当時は、岡田自身もコンスタントに試合に出場していたため、中里のプレースタイルを自身のプレーと重ねることはなかった。

 しかし先発出場から遠のき、ベンチから試合を見ていると「壮太たちのように、ハデじゃなくてもハードワークをしてチームに貢献しないと」という気持ちが芽生えた。このことを機に、岡田のプレーは変化したのだ。

 「以前は守備が全くダメだったが、今日も泥臭くスライディングでボールを奪っていたし、ここにきて成長している。しっかり先発に着くチャンスをつかんだ」と西脇監督もこの変化を称えている。

 「好きじゃない」守備力の向上で先発の座を取り戻した岡田。しかし今でも好きなのは、もちろん攻撃。今後はもちろん「大好きな」攻撃でも結果を残し、攻守両面で文句なしの先発定着を目指す。

(取材・文 片岡涼)

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