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[MOM140]日本体育大MF新井純平(3年)_筑波沈める2発も満足せず

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.26 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東代表決定戦Bブロック2回戦 筑波大2-3日本体育大 RKUフットボールフィールドA]

 日本体育大が演じた後半ロスタイムの大逆転劇。これは関東大学選抜候補MF新井純平(3年=つくば開成高)の同点ゴールから始まった。1-2で迎えた後半47分、日体大はMF田中豪紀(2年=三菱養和SCユース)がスライディングでつないだパスから10年U-19日本代表SB田中優毅(3年=四日市中央工高)が右サイドを強襲。この折り返しに反応した新井が右足で同点ゴールを叩き込んだ。敗退の危機を救った同点弾が1分後に生まれた田中豪の決勝ゴールにつながった。

 新井は前半11分、左サイドから切れ込んでからの右足シュートをゴール左隅へと沈めており、名門・筑波大相手に2ゴールの大暴れ。劇的な決勝ゴールを決めた田中豪も「(マン・オブ・ザ・マッチは新井で)間違いないっス」と絶賛していたが、背番号7が勝利の立て役者となった。

 ただ、新井にとって、この日の自身のプレーは到底納得のいくものではなかった。本来ならばボールを奪われないこと、そして得点に絡むプレーが最大の持ち味。だが、所属する関東2部では体感できないプレッシャーの速さから“逃げた”プレーをしてしまう場面があった。練習で磨いたカットインからの先制ゴールなど、2ゴールは決めて勝利したことについては「ずっとゴールを目指して最後まで走ったことが得点につながった」と笑顔を見せたが、プレーを総括すると「全然ダメ。技術の面で負けている。もっと縦パスとか通して活躍しなければいけなかった」と劇的勝利の余韻に満たされるよりも悔しさを募らせていた。

 将来の目標はJリーグの舞台へ進むこと。関東2部リーグに所属しながら関東選抜候補に名を連ねるなどすでに注目度を高めている新井だが、1部チーム相手に印象的なプレーをし続けることがJクラブのスカウトへのアピールとなる。この日は会場に多数詰め掛けたJスカウトに対してゴールで好アピールしたが、「もっとできる」とことを実証しなければならない。だからこそ、「スゴクやりたかった」という全国V候補・流通経済大との決勝で、その存在価値を高めるつもりだ。 

(取材・文 吉田太郎)
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