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[MOM142]国士舘大FW小門勇太(1年)_脅威の左足で決めた全国出場

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.1 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント関東代表決定戦Aブロック決勝 国士舘大1-0(延長)神奈川大 国士舘大G]

 全国行きを勝ち取る一撃を決めたのは1年生のFW小門勇太(1年=帝京高)だった。0-0で迎えた延長後半7分、細田三二監督から「左でボールを打ったら、確実に決めますから」と大絶賛される左足で、FW吉野峻光(4年=静岡学園高)の左クロスをダイレクトに叩き込み、大きくゴールネットを揺らした。これが決勝点となり、国士舘大は1-0の勝利。4年連続の全国行きを手に入れた。

 シュートを打つ瞬間は「ふかさないように押さえて打とう」と冷静に判断をしたルーキーだったが、ゴールが入った直後は「何をしたらいいかわからなくて……」と自分のゴールに驚き、頭の中は真っ白に。「スタンドに行こう」と走り出すも、ゴールを喜び、抱きついてくるチームメイトに阻まれて、結局はピッチの中央で歓喜の輪に包まれた。

 帝京高を卒業して、4月に入学したばかりだが「この前のリーグ戦で初先発していたので、緊張はなかった」と一発勝負のトーナメント決勝にも緊張の色は一切なかった。そして、途中出場ながらも堂々の仕事ぶり。頼もしいストライカーが国士舘大に加わった。

 小門のことを主将の吉野は、08年度の天皇杯・鹿島戦(PK0-3)で、J1の鹿島相手に先制点を決めたFW高橋大(当時4年)に似ていると話す。「プレースタイルもパンチのある左足もそっくり。顔を入れ替えたら、まさに高橋大さんですよ」と大先輩に重ねて1年生FWを褒め称えた。

 そんな主将とルーキーFWの信頼関係は良好なようで吉野が小門のことを「峻光チルドレンですから!」と話せば、小門も「峻(たか)チルです!」と笑顔をみせる。「サッカーに取り組む姿勢とか、オンとオフの切り替えが尊敬できる」と話す主将の姿を追いながら、まずは「チームでレギュラーに定着して、リーグ戦でも結果を残していきたい」と小門は強く意気込んだ。

(取材・文 片岡涼)
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