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[MOM83]慶應義塾大学FW深澤良(4年)_人生初の全国大会で躍動

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.4 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント1回戦 鹿屋体育大 1-5 慶應義塾大 西京極]

 試合終了間際の後半37分、敵陣中央からのスルーパスに抜け出し、最後はスライディングをしながらシュートを決めた。総理大臣杯1回戦、慶應義塾大はFW深澤良(4年=清水東高)の2得点1アシストという活躍などにより、最後まで攻撃の手を緩めずに鹿屋体育大から大量5点を奪い取った。

 深澤は、16分にカウンター攻撃で右サイドを深い位置までドリブルで突き崩して先制点をアシスト。34分にはPKで追加点をマークした。そして最後の仕事が冒頭に記したチームにとっての5点目だった。イ・ウヨン監督は「彼は、どんどん裏を狙っていくし、スピードがある」と抜け目のないストライカーを評価する。しかし、実は深澤にとって、今大会は人生初の全国大会。静岡の強豪・清水東高で技を磨いた時代も味わえなかった未知の領域を経験し「全国の舞台で自分がどれだけ出来るのか試す機会が今までなかった。気持ちが高ぶって、非常に楽しみにしていた。たくさん得点し、自分自身も点を取って勝つことができて良かった。最後のゴールを取るまでは、ミスが多かったのでほっとした」と憧れていた舞台での結果を喜んだ。

 深澤は、大学卒業後の進路として一般企業に就職内定をもらっているが、サッカーで生計を立てたいという夢をまだ捨ててはいない。今大会の優勝チームは、Jリーグ勢も出場する天皇杯の出場権が与えられる。初戦のような活躍が続けば、最も希望する世界で新たな内定を手にする可能性も生まれてくる。丁寧な言葉で話し、大会の目標も「まずは一戦一戦」と謙虚な姿勢を見せるが、一方では「サッカーでやっていきたい気持ちはあるし、この大会はアピールするチャンスかなと思っている」と密かに闘志を燃やしている。

(取材・文 平野貴也)

総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント特設ページ
連載:大学マン・オブ・ザ・マッチ

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