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[日本クラブユース選手権(U-18)]浦和、F東京、横浜FMなど関東勢が各グループ首位に:大会2日目総括

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 7月25日、福島県のJヴィレッジにてadidas CUP 2010 第34回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会1次ラウンド2日目が行われた。

 Aグループの浦和レッズユース対グランセナ新潟ユース戦は、前日コンサドーレ札幌U-18に14失点を喫したグランセナ新潟ユースが守備で踏ん張りを魅せたが、浦和ユースはFW矢島倫太郎の2ゴールなどで着実に加点し、3-0で勝利した。2連勝で勝ち点6の浦和ユースは首位。グランセナ新潟ユースは2連敗で決勝トーナメント進出は絶望的だ。もう1試合の札幌U-18対愛媛FCユース戦は前半に愛媛ユースがMF平田翔也、FW金村賢志郎のゴールで2点を取り、札幌U-18は後半アディショナルタイムにDF榊翔太のゴールで一矢報いたが及ばず、2-1で愛媛FCユースが勝利した。愛媛ユースと札幌U-18はともに1勝1敗となった。

 Bグループは柏レイソルU-18が2連勝で首位に立った。名古屋グランパスU18と対戦した柏U-18は、前半9分と後半37分にFW山嵜駿が2ゴール。名古屋U18も後半38分にMF岩田孝弘のゴールで1点差に詰め寄ったが、柏U-18が逃げ切って2連勝で首位に立った。1勝1敗の名古屋U18は甲府U-18戦に決勝トーナメント進出を賭ける。もう1試合、ヴァンフォーレ甲府U-18対ベガルタ仙台ユース戦は初戦黒星スタートチーム同士の対戦で、お互いの勝ちたい気持ちのぶつかり合いとなった。5分、甲府ユースは既にトップチーム選手登録されているMF堀米勇輝のクロスからMF大野誠がシュートを決めて先制。しかし仙台ユースは12分、MF小松皓希のパスを受けたMF高橋惇が左足でシュートを決めて同点に追い付いた。後半は甲府U-18がペースを握ったが、18分にMF油井駿斗クロスバーに阻まれた自らのシュートの跳ね返りを押し込み勝ち越し。だが粘る甲府U-18も36分にMF塩野和輝が同点ゴールを決め、2-2でドロー。共に勝ち点1の両チームはグループ1位の可能性がなくなり、決勝トーナメント進出は厳しくなった。

 Cグループでは東京ヴェルディユースがヴィッセル神戸U-18を圧倒。2連勝とした。東京Vユースはすでにトップ出場を果たしているMF小林祐希がゴールしたのをはじめ大量4得点を奪い、4-0と快勝。勝ち点6で首位に立った。一方の神戸U-18は2連敗となった。もう1試合の清水エスパルスユース対鹿島アントラーズユース戦は鹿島ユースの攻撃力が爆発した。15分に山田直哉、19分に土居聖真と立て続けにゴールが決まり、40分にはFW梶野勇太がゴールを決めて前半で試合を決定づけ3-0で勝利した。

 Dグループのサンフレッチェ広島ユース対京都サンガF.C.U-18戦は、前半はお互い守備陣が踏ん張り0-0で終わった。後半は広島ユースが多くのチャンスを作っていたが、27分、京都U-18は山田俊毅のPKで先制。ここから流れが変わり、サイド攻撃を得意とする京都U-18に攻撃のスイッチが入った。37分には途中出場のFW三根和起、38分にはこれまた途中出場のMF浅田裕貴のゴールが決まり、試合を決めた。3-0で勝利した京都U-18はと広島ユースはともに1勝1敗。もう1試合、宿命のライバル対決であるFC東京U-18対三菱養和SCユース戦はヒートアップし、F東京U-18DF廣木雄磨が退場になるアクシデントもあった。試合はF東京U-18が開始2分にCKからDF松藤正伸のヘディングシュートで先制。直後の7分、三菱養和SCユースはスローインのリスタートからキャプテンのMF近藤貴司がシュートを決めて同点に。1-1で後半途中まで推移した試合は後半27分、PKのチャンスをMF武藤嘉紀が決め、F東京U-18が2-1で勝利。2連勝で決勝トーナメント進出争いで優位に立った。一方、三菱養和SCユースは2連敗で決勝トーナメント進出は厳しくなった。

 Eグループのセレッソ大阪U-18対塩釜FCユース戦は、高い位置からプレッシャーをかけ、カウンターやセットプレーでゴールを狙う塩釜FCユースの粘り強い戦いぶりにC大阪U-18が苦しめられた。8分、塩釜FCユースはセットプレーのチャンスからMF松本晃がゴールを決めて先制。対するC大阪U-18は11分、U-16日本代表FW南野拓実がゴールを決め同点に追い付いたが、その後なかなかシュートが決まらず、塩釜FCユースのカウンターで何度もヒヤリとさせられた。しかし、C大阪U-18は後半18分にオウンゴールで逆転、32分にはMF西村拓馬のゴールで突き放し、3-1で勝利した。C大阪U-18は勝ち点4の2位となり、決勝トーナメント進出の可能性を残した。一方の塩釜FCユースは2連敗でグループ3位以下が確定。1次ラウンド敗退が決まった。もう1試合の横浜F・マリノスユース対大分トリニータU-18戦は、横浜FMユースが前半18分にMF松本翔、33分にもFW伊東海征の得点でリード。大分U-18は後半に入り、12分にMF田内廉のゴールで1点差に迫ったが及ばず2-1で横浜FMユースが勝利。横浜FMユースは2連勝で首位を守り、大分U-18は勝ち点1となりグループ1位の可能性がなくなったため、決勝トーナメント進出の可能性は極めて厳しい。

 Fグループは初戦勝ちチーム同士の対戦となったアルビレックス新潟ユース対大宮アルディージャユース戦は、大宮のトップチーム登録選手MF宮崎泰右が2ゴールの大活躍。新潟ユースもFW平松宗のゴールで追い上げたが及ばず、2-1で大宮ユースが勝利した。大宮ユースは勝ち点6でグループ首位に立った。ガンバ大阪ユース対アビスパ福岡U-18戦はFW原口拓人がハットトリックの大活躍などでG大阪が5-0で快勝。グループ3位以下が確定した福岡U-18は1次ラウンド敗退が決定した。

 大会2日目で決勝トーナメント進出を決めたチームは出なかった。どのグループも最後に大逆転の可能性が残されており、連勝で勝ち点6を取っているチームも油断ができない。大会は明日26日は休息日となり、1次ラウンド3日目は7月27日にJヴィレッジにて行われる。
  

(取材・文 小林健志)

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