beacon

[MOM100]中央大MF佐藤謙介(4年)_ プレイスタイルの変化で奪った2ゴール

このエントリーをはてなブックマークに追加

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.9 第15回東京都サッカートーナメント学生系の部 国士舘大3-4中央大 中央大グラウンド]

 前半早々に0-2と国士舘大に引き離されるも、中央大の追い上げの狼煙となったのは、MF佐藤謙介(4年=浦和ユース)の直接FKだった。「練習通りだったんでコースも見えたし入って良かった」と話すFKで1点を返すと、佐藤の活躍はまだまだ続いた。

 後半10分には、カウンターのチャンスにFW林容平(3年=浦和ユース)からパスを受けると、2-2へと追いつく同点弾を決めてみせた。その後、シーソーゲームが続いたが延長戦を制した中央大が4-3で勝利。まさに佐藤の2ゴールが無ければ、0-2からの追い上げは有り得なかった。

 今シーズンは決して順調だったわけではない。関東1部前期リーグでの成績は、11試合終了時点で1ゴール1アシスト。この結果に、佐藤は「チームのバランスばかりを気にして、ゴール前の自分の特徴を生かせなかった」と悔しさを抱いていた。

 さらには、前期リーグ終了後、いくつかのJチームの練習に参加した中で「点に絡まないと注目もされない」と強く感じた。今年が勝負の4年生の佐藤にとって、Jの練習参加で印象を残すために必要なのは、何よりもゴールだった。

 この二つの出来事がリーグ中断期に、自らのプレイスタイルを変えることを佐藤に決意させた。そして、より積極的に、ゴールを狙う姿勢を身につけることとなったのだ。

 そして、迎えた今大会で国士舘大相手に冒頭の2ゴールを挙げ、その存在感をアピールしてみせた。今後の目標はもちろん「4年生だし、自分がチームを引っ張れるように今日みたいにゴールを狙っていければ」と力強くコメントしている。

 次戦の天皇杯東京都予選でも活躍を見せ、後期リーグでもゴールという結果を残せば、佐藤が多くの人の目に留まることは間違いない。そして、「後期は全部勝てば優勝のチャンスはある」と中央大を関東リーグ優勝に導いていけば、その先の道も大きく開けていくはず。佐藤のプレイスタイルの変化が中央大にもたらすものは、とてつもなく大きくなりそうだ。

(取材・文 片岡涼)

TOP