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[MOM116]明治大FW久保裕一(4年)_3発エースは守備でもリーダーに

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.18 全日本大学選手権1回戦 明治大11-0新潟経営大 西が丘]

 ジェフユナイテッド千葉加入内定の明治大FW久保裕一(4年)が連覇へ向けて3発発進だ。1-0の前半26分にFW山本紘之の折り返しをゴール前で受けた久保は右足でシュートを打つと見せかけてボールを浮かし、相手DFをいなすと左足で鮮やかにゴール。「ゴール前で冷静にできたことがよかった」と振り返るこの日1点目で波に乗ると、前半ロスタイムには右クロスのこぼれ球から難なく2点目。そして「前半で2点取れたので狙っていた」という言葉通り、後半18分に山本のシュートのこぼれ球を右足で押し込んでハットトリックを達成した。

 これで全日本大学選手権では昨年度の準決勝から3戦連発、計6ゴールだ。加えて神川明彦監督が「攻から守への切り替えが素晴らしかった」と絶賛したディフェンス面でも4年生FWはチームの先頭に立って献身的にボールを追い続け、勝利に貢献した。

 エースストライカーの今大会での目標ははっきりしている。「負ければ終わりだし、昨年の4年生を見て、最後まで勝って終われるのがいい。けが人が戻ってくるまで頑張る。自分はピッチに出たときに鼓舞して、FWなんでゴールで結果を出したい。ディフェンスも自分が追えば、みんなついてきてくれるから」。

 夏の総理大臣杯全日本大学トーナメントでは準々決勝の国士舘大戦で不発に終わり、チームも敗退。「苦しくて点を取れない時期もあった。でもチーム一丸で立て直すことができて、自分も取れるようになった。(主将の)山田を中心とした団結力がつながった」とチームメイトたちに感謝する。
 だからこそ最後の大会でも「フォア・ザ・チーム」に徹する。特に同じく主力としてチームを引っ張ってきたMF山田大記主将(4年)は左足中足骨骨折のため今大会を欠場。同じく負傷を抱えるMF小林裕紀(4年)もこの日のメンバーから外れた。ピッチに立ちたくても立つことのできない仲間の思いも背負って。エースストライカーはこれからもゴールで、そしてディフェンスで明治に勝利をもたらす。

[写真]前半26分、明治大・久保がチーム2点目のゴール
(取材・文 吉田太郎)
第59回大学選手権特集

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