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仙台、関口の“代役”MFが大仕事

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[6.5 ナビスコ杯1回戦第1戦 柏0-1仙台 柏]

「仙台は誰が出ても強い」。今季公式戦無敗のベガルタ仙台はこの日、日本代表に合流中のMF関口訓充に代わり、MF松下年宏が今季初先発。そのMFが結果を残した。

「(関口とは)プレースタイルが違うし、自分のできることをやろうと思っていた。いつもどおり自分の仕事をしようと思っていた」

 守備に追われる時間が長い中でもゴールを狙い続け、鹿児島実時代の同級生である赤嶺真吾へ縦パスを通したほか、後半35分に右クロスから決定的なヘディングシュートを放つなど両チーム最多タイのシュート3本を放った。

 そのMFは後半ロスタイムに大仕事をやってのける。完璧な左クロスでFW中島裕希の決勝ゴールをアシスト。「相手がゾーンで守るのは分かっていた。だれに合わせるか、ということよりも、みんな中に入っていたし、速いボールを入れることを心がけた」。中島も「わんちゃん(松下)がいいボールを上げてくれた」と感謝していたが、今季初先発だった松下の高性能クロスがチームに貴重なアウェー戦勝利をもたらした。

 09年は新潟でリーグ戦全試合に出場。昨年はF東京で21試合の出場にとどまり、今シーズンから仙台へ期限付き移籍している。近年はレギュラーとして活躍してきたが、好調な新天地ではポジションを確保するに至っていない。この日はチームを勝利へ導いたものの、今後は代表からチームに戻ってくる関口たちとの競争に勝たなければならない。「サッカー選手である以上は試合に出たい」と話す松下。だが、あくまで最優先はチームの勝利だ。それだけに、この日献身的に走り続けたMFは「まずチームのためにやりたい」と力を込めていた。

[写真]決勝アシストの松下

(取材・文 吉田太郎)
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