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「前半で決めて来い!」のゲキに応えた横浜FM、J1首位決戦へ主力温存の快勝

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[9・14 ナビスコ杯2回戦第1戦 横浜FM4-0川崎F ニッパ球]

横浜F・マリノスがG大阪とのJ1首位攻防戦へ弾みをつける4発勝利だ。木村和司監督も「前向きな状態で1位のチームと対戦できる」と会心の笑みを見せる勝利だった。

 木村監督の猛烈なゲキに選手たちが応えた。指揮官から「前半で決めてこい。(主力選手を交代させるために)前半で2-0、3-0くらいにしてこい」と送り出されたという横浜FMは前半6分、右クロスのこぼれ球を拾ったFW小野裕二のラストパスをMF兵藤慎剛が難なく右足でゴールへ流し込んで先制点を奪う。さらに24分には左スローインを小野がヘディングで競り勝つと、自らボールを拾って前進。ゴールラインまでえぐってから出された折り返しにFW渡邉千真が詰めて2-0へリードを広げた。

 「(試合中は)ガンバのことは考えたくなかった」と小野は振り返ったが、“ノルマ”を果たしたことで小野は後半20分に「御役御免」の交代。ただ小野に代わって投入されたFW大黒将志がさらにチームの勢いを加速させる。24分、右サイドから渡邉が出したラストパスに反応すると「ゴール見えなかったけど、『あの辺やろ』と蹴ったら入った」と3-0。これで兵藤もベンチに下げる余裕が出た横浜FMは、41分に横浜FMユース出身の新人MF松本翔をプロデビューさせる。松本の個人技でも会場のサポーターたちを沸かせた横浜FMは、ロスタイムにMF小椋祥平のスルーパスに反応した大黒が鮮やかなループシュートを決めてゴールラッシュを締めた。

 ディフェンス面ではGK飯倉大樹がゴール至近距離からのシュートをブロックし、CB中澤佑二がGK不在の無人のゴールへ放たれたシュートをスーパークリアするなど集中力を切らさなかった。また中盤でセカンドボールを制圧するなど、不調の川崎Fを攻守で上回った。「これでリーグ戦に集中できる。勝ち点3を取らなければいけない」と大黒。神奈川ダービーでの最多得点差となる4-0で大勝した横浜FMが18日、ホームに勝ち点3差のG大阪を迎え撃つ首位決戦も制す。

(取材・文 吉田太郎)

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